苦痛症状がないことではなくウェルビーイングを測る:SF-36メンタルヘルス下位尺度とWHO-5ウェルビーイング尺度の比較
Measuring well‐being rather than the absence of distress symptoms: a comparison of the SF‐36 Mental Health subscale and the WHO‐Five well‐being scale
P. Bech, L. R. Olsen, M. Kjøller et al.(2003)International Journal of Methods in Psychiatric Research, 12(2), 85–91
WHO-5はSF-36メンタルヘルス下位尺度より天井効果が小さく健康変化の識別力も高く、抑うつがないこと以上の幸福を捉えると示した。
要旨根拠:抄録
健康状態質問票SF-36のメンタルヘルス下位尺度には、精神症状の項目と心理的ウェルビーイングの項目が混在しており、その一部はWHO-5(=5項目で心の健康度を測るWHOのウェルビーイング指標)とも共通している。本研究は、デンマークの一般住民9,542名のデータを用い、両尺度の一次元性(=1つの性質を測っているか)と天井効果(=多くの人が最高点付近に集まり差がつかない現象)を比較した。両尺度とも一次元性は確認されたが、WHO-5の天井効果は有意に小さく、その原因はメンタルヘルス下位尺度に含まれる3つの抑うつ症状項目であった。さらにWHO-5は、過去1年で健康が悪化した人とそうでない人を見分ける感度でも優れていた。WHO-5は抑うつ症状の欠如にとどまらない心理的ウェルビーイングを反映すると結論づけている。
研究のつながり
この一覧(世界 1,782本)の中での引用関係です。引用している=支持している、とは限りません。
先行研究(この論文が引用している) 1本
後続研究(この論文を引用している) 5本
- W0046 WHO-5ウェルビーイング指標:文献のシステマティックレビュー Topp(2015) Psychotherapy and Psychosomatics 主要400 被引用 4,261
- W0953 ウェルビーイングの測定:レビュー Cooke(2016) The Counseling Psychologist 被引用 433
- W0981 医療従事者のレジリエンスを育む心理的介入 Kunzler(2020) Cochrane Database of Systematic Reviews 被引用 327
- W1119 自己知覚されたウェルビーイングの測定尺度 Mcdowell(2010) Journal of Psychosomatic Research 被引用 382
- W1125 近隣環境とメンタル・ウェルビーイングの社会経済的格差 Mitchell(2015) American Journal of Preventive Medicine 被引用 375
読む・引用する
- 論文ページ
- https://doi.org/10.1002/MPR.145
- 無料で読めるか
- ○ ブロンズ(出版社サイトで無料・ライセンス不明) 無料本文 ↗
- DOI
- 10.1002/MPR.145
文献表記(APA第7版)
影響力の指標
- 著名度スコア
- 61.2 / 100 スコアとは
- 被引用数
- Semantic Scholar 1,028(うち影響引用 56)・ OpenAlex 1,033
- 年あたり被引用
- 42.8
- FWCI
- 6.5(同年・同分野の平均の何倍引用されたか)
- 同年同分野で
- 上位 3.1%
- 分野(OpenAlex)
- Health disparities and outcomes
被引用数の取得日:Semantic Scholar 2026-10-01、OpenAlex 2026-10-02。Google Scholar より少なめに出るデータベースの値なので、順位の目安としてお使いください。
つながり ほかの保存版コレクションから、内容の近いもの
- 名言集心理的ウェルビーイングは、快楽ではなく、人間の潜在力の実現に関わる6つの次元からなるキャロル・リフ
- 調査・報告書学齢期の子どもの健康行動調査WHO欧州と研究者が4年ごとに、11・13・15歳の健康行動と生活満足度を学校で調べる国際調査。
- 名言集ウェルビーイングは、ポジティブ感情・没頭・関係・意味・達成の5つの要素からなる(PERMA)マーティン・セリグマン
- 発達マップ幸福度診断の運用5つの発達段階で比べた表・サーベイ・診断とWBC組織版の読み方
- 調査・報告書子どもの世界調査(子どもの主観的ウェルビーイング国際調査)8〜12歳の子ども自身に、生活や家族・友だち・学校への満足を尋ねる世界の子どもの幸福調査。
- 幸せに効くこと職場ウェルビーイング・プログラム(総体)職場のメンタルヘルス施策は効くけど「小さく」、個人任せでは限界があるんです
- 禅語百選天地同根 万物一体天地は私と同じ根から生じ、万物は私と一つの体である。自分と世界が分かたれていないという実感。
- 思想マップポジティブ心理学1.0快い感情・没頭・意味・良い関係・達成(PERMA)という測れる要素を、自分の強み(性格の良い面)を使って増やしていけば、幸福(フラーリッシ…
内容の近さをAIで自動計算して選んでいます。保存版コレクションの一覧 →