カップル療法/関係教育
夫婦・カップルの関係改善を目的とした療法と予防的教育
幸せへの効果の大きさ
(推定) 人生満足は未測定。カップル療法で関係満足g=1.12(前後,k=58)、関係教育(MRE)で関係の質d=.30〜.36・コミュニケーションd=.43〜.45からの推定
NA低減が主:抑うつ者へのカップル療法は個人療法と同等の抑うつ改善+関係苦痛の低減(SMD−.50)
- ほかの幸福度指標
- 関係満足・コミュニケーション・情緒的親密さ、抑うつ(Cochrane)
- なぜ効くのか
- 否定的相互作用の変容と支持的相互作用の増加→関係満足→個人の幸福
- 幸せの4因子
- ありがとう ありがとう(親密な関係) →幸福度
こうすると更に効く
関係に苦痛を抱えるカップルへのカップル療法は、関係満足に大きな効果があり(Roddy et al., 2020)、抑うつのある人では個人療法と同等に抑うつを減らしつつ関係の苦痛も軽くします(Barbato et al., 2018)。まだ深刻でないカップルには、予防的な関係教育(コミュニケーション練習など)が小〜中程度の効果を示します(Hawkins et al., 2008)。行のメカニズムのとおり、否定的なやりとりを減らし支持的なやりとりを増やすのが核なので、具体的な会話の練習を含むプログラムを選ぶのがコツです。
気をつけること
介入研究の統合で根拠はあります(確度A)が、療法(臨床的に苦痛のあるカップル)と教育(一般のカップル)では効果の大きさがかなり違います。主なアウトカムは関係満足で、人生満足そのものは測られていません。暴力や安全の問題がある関係では、カップル療法は適さず個別の支援が先です。関係のつらさや落ち込みが続くときは専門家に相談してください。
最初の一歩
関係に悩みがあるなら、カップルカウンセリングを扱う心理相談機関や家族療法の専門家を調べてみてください。深刻でないなら、今週1回「相手に感謝していること」をお互いに1つずつ言う時間を10分取るだけでも、支持的なやりとりの練習になります。
主要な研究
- Meta-analysis of couple therapy: Effects across outcomes, designs, timeframes, and other moderators(Roddy et al., 2020, J Consult Clin Psychol)
- Does marriage and relationship education work? A meta-analytic study(Hawkins et al., 2008, J Consult Clin Psychol)
- Couple therapy for depression(Barbato et al., 2018, Cochrane Database Syst Rev)
メモ:療法(苦痛カップル・臨床)と教育(予防・一般カップル)で効果量が大きく異なる。主アウトカムは関係満足で人生満足ではない。既収載『結婚/関係満足』と重複に注意(本行は介入)
原典と照合済み(3次)。効果の大きさは代表的な研究の値で、相関は因果を意味しません。
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