5 環境・社会133項目
幸福↑ 60混在 23ほぼ無 4幸福↓ 46
自然・気候18
緑地・水辺・生物多様性・街路樹、気温・日照・天気・季節、標高、気候変動不安
幸福↑ A 緑地・公園へのアクセス 近くに緑があるだけで、意志の力に頼らず心身が整う 幸福↑ A 光・採光 朝の明るい光は、介入研究で中程度の効果。カーテンを開けるところから 幸福↑ B 沿岸近接性(ブルースペース) 海の近くに住むと健康と心が整う、特に余裕のない人ほど 幸福↑ B 生物多様性(鳥類種の豊富さ) 周りの鳥の種類が多いと、生活満足が上がる。所得の相当分に匹敵 幸福↑ B 都市の街路樹・樹冠被覆 街路樹の多い街区ほど住民は健康で幸福。都市緑化は幸福政策 幸福↑ B 水辺(ブルースペース) 海や川のそばで過ごすと、気分と回復感が上がるみたいです 幸福↑ B 気候アメニティ(温暖・晴天) 「暖かい=幸せ」ではなく、晴れは少し正、暑すぎは負、みたいです 幸福↑ B 眺望(窓からの景色) 窓から緑や空が見えるだけで、気分はたぶん少し軽くなる 幸福↑ C 山岳環境・高地の自然 山に「行く」のは回復に効きそう、でも山に「住む」のは別の話 幸福↑ C 都市の緑化政策(緑地の新設) 荒れた空き地を緑にするだけで、近所の人の心の苦痛が減ったというRCTがあります 混在 B 標高(高地居住) 高地に住む地域ほど自殺率が高いという相関がありますが、まだ仮説段階です ほぼ無 B 天気・気候 晴れの日に人生が良く見えるわけではない。「いい気候の土地に住めば幸せ」は錯覚 ほぼ無 C 降水・雨の日 「雨の日は憂うつ」は、実証してみるとほぼ思い込みみたいです ほぼ無 D 湿度 蒸し暑さや乾燥が気分に効くかは、実はほとんど分かっていません 幸福↓ A 季節性・日照時間/緯度(SAD) 冬の日照不足で気分が落ちる人は確かにいて、緯度が高いほど多いみたいです 幸福↓ B 気候変動不安/エコ不安 気候変動への慢性的な不安は幸福を削る。問題は不安そのものより「無力感」 幸福↓ B 気温・熱波(高温曝露) 暑さは怒りと悲しみを増やす。「ただの気分」ではなく体のストレス 幸福↓ B 花粉・アレルゲン環境 花粉症は気分も落とす、『気のせい』ではなく炎症と睡眠の問題
住まい・近隣19
住宅の質・広さ・室内環境、近隣の環境・荒廃・安全、引越し、住居の不安定、ペット
幸福↑ B 住宅の質/住環境 住まいの質と住居費の重さは、幸福の土台にじわじわ効く 幸福↑ B 近隣の安全 「夜道が怖くない」だけで、心の警戒モードが解けて幸福が上がる 幸福↑ B 住宅の広さ・部屋数 狭すぎるのは確かに悪いけれど、広ければ広いほど幸せというわけではないみたいです 幸福↑ B 室温・快適性 家が18度以上に保たれているかどうかは、心の健康にたぶん効く 幸福↑ C 環境美観(aesthetics) 近所がきれいだと感じる人は、幸福度が高い傾向があるみたいです 混在 A ペット飼育 ペットは「合う人」には効くけれど、平均するとメンタルへの効果は小さいみたいです 混在 C 観光地化(オーバーツーリズム) 観光は「便益が費用を上回る間」は住民の幸せにも効くようです 幸福↓ A 近隣の剥奪(貧困地区居住) 貧困地区から出るだけで幸福度が上がった、という無作為化実験があります 幸福↓ A 近隣の荒廃・無秩序(落書き・ごみ) 落書きやごみが放置された近所は、心の健康をじわじわ削るみたいです 幸福↓ A 犯罪率(国・地域レベル) 近所の犯罪は心の健康と関連しますが、効果はとても小さいみたいです 幸福↓ B 世帯過密/住居内混雑 家が狭く過密だと、小さいけれど確かに心の健康を削るみたいです 幸福↓ B エネルギー貧困/燃料貧困 暖房や電気を我慢する暮らしは、心の健康をはっきり削ります 幸福↓ B 住宅の手頃さ(affordability) 住居費が収入の3割を超えると、心と生活満足が削られていくみたいです 幸福↓ B 引越し頻度/住居移動 子どもの頃の頻繁な引越しは、特に内向的な人の幸福を下げるみたいです 幸福↓ B ホームレス状態 住まいを失う状態は心の健康と深く結びついていて、住居だけでは回復しきれないみたいです 幸福↓ B 住居の不安定性(立ち退き・家賃滞納) 「家を追い出されるかもしれない」という脅威そのものが、心を削るみたいです 幸福↓ B 高齢者施設への入居 施設入居のつらさは、住まいより『自分で決める感覚』と『つながり』を失うことから来る 幸福↓ B 室内の温熱環境(寒い家) 寒い家は体だけでなく心も冷やす、しかも因果はかなり確からしい 幸福↓ B 室内空気質・カビ/湿気 カビや湿気は、呼吸器だけでなく『どうにもならない感』を通じて心も削る
まちの便利さ・交通16
公共交通・自転車・歩きやすさ・施設への近接、都市と農村、人口密度、電気・水・衛生などのインフラ
幸福↑ A 水・衛生アクセス(WASH) 安全な水とトイレが使えるかどうかは、心の健康と強く結びついています 幸福↑ B 都市/農村居住 都市は「楽しさ」、農村は「人生への満足」が高い、という逆向きの差があるみたいです 幸福↑ B 公共交通の利便性 バスや電車が使いやすい町は、高齢期の『出かける自由』を守ってくれる 幸福↑ B 電気アクセス(電化) 電気が『無い→有る』は幸せを大きく変える、日本では『払えるか』の方が問題 幸福↑ C 自転車インフラ 自転車レーンがあれば乗る人が増え、乗る人は元気そう、でも直接の証拠はまだない 幸福↑ C 店舗・サービスへの近接(生活利便性) 徒歩圏に店や施設があるのは幸せにたぶんプラス、ただし騒がしさとのトレードオフ 幸福↑ C スポーツ・運動施設へのアクセス 近くに運動施設があるだけでは効かない、使って初めて幸せにつながる 幸福↑ C 図書館・公共施設 図書館のような『無料で居られる場所』は幸せに効きそう、でも証拠はまだ間接的 幸福↑ C 医療施設への近接 病院が近いと安心、ただし効き目が出るのは都会より田舎のほうみたいです 混在 C 歩きやすさ(walkability) 歩きやすい街は、運動と偶然の交流を通して少し幸せに効くかもしれません 混在 D 高齢化社会 社会の高齢化が国民の幸福に効くかどうか、実証はまだ見つかっていません 幸福↓ B 通勤環境 長い通勤、混雑、車の運転は満足を削る。徒歩と自転車はむしろプラス 幸福↓ B 人口密度/都市性(精神病リスク) 都会育ち・高密度は精神病リスクを上げる、ただし幸福全体への影響は小さめ 幸福↓ C 食料砂漠(食料アクセス欠如) 新鮮な食料が手に入りにくい地域に住むことは、心の不調と結びついているかもしれません 幸福↓ C 交通渋滞・交通量 渋滞のストレスは『予測できない遅れ』から来る、根拠はまだ弱め 幸福↓ C 人口減少・過疎 「田舎は不幸」ではなく、商店や病院や人のつながりが消えていくことが不幸なんです
災害・汚染などのストレス11
大気汚染・騒音・光害・悪臭、災害、テロ・戦争・パンデミック
幸福↑ B 災害復興・被災地のコミュニティ再建 被災後の復興は『つながりを切らない移転』が心の回復を左右する 混在 B 光害(夜間人工光ALAN) 夜の明かりは睡眠を乱し、うつリスクをじわりと上げる 幸福↓ A 災害 被災は幸福を大きく下げる。回復を分けるのは地域のつながり 幸福↓ A 夜間騒音・交通騒音(睡眠経路) 夜の航空機騒音は睡眠を妨げ、抑うつリスクも上げるみたいです 幸福↓ B テロ(テロ攻撃への曝露) テロは幸福を一時的に下げる、被害地から遠くてもメディア経由で 幸福↓ B パンデミック(感染症大流行) パンデミックで感情は急落したが、生活評価は意外と持ちこたえた 幸福↓ B 武力紛争・戦争曝露 戦争は幸福を大きく奪う、それでも人は適応し支え合う 幸福↓ B 大気汚染 空気の悪さは生活満足をじわじわ下げる、個人より政策の問題 幸福↓ B 騒音 慢性的な騒音は睡眠を削り、全部の幸せの土台を揺らす 幸福↓ B 悪臭 臭いの迷惑は騒音ほどではないけれど、じわじわと心の負担になる 幸福↓ C 水質汚染・飲料水 水の汚れは「実際の数値」より「汚いと感じること」が幸福を削るようです
経済・格差10
国の豊かさ・成長、インフレ、失業率、不況、所得格差、貧困率、社会的流動性、主観的階層
幸福↑ A 一人当たりGDP/国の豊かさ 国が豊かになるほど生活評価は高い、ただし効くのは「評価」で「感情」ではない 幸福↑ A 主観的社会階層 「自分はどのあたりか」の感覚は、実際の収入より幸福に効く 幸福↑ B 平均寿命(国レベル) 長く健康に生きられる国ほど、国民の幸せもたぶん高い 混在 A 社会的流動性 上に移動しても下に移動しても、心にはコストがあるみたいです 混在 B 所得格差 格差と幸福の関係は、平均するとじつは意外に小さいみたいです 混在 B 経済成長率 国が豊かになっても、格差が広がれば幸せは増えない 幸福↓ A 貧困率(地域) 地域の貧困率が下がると、住民の幸福度は本当に上がるみたいです 幸福↓ B インフレ率 物価高は国民の満足を下げる、ただし失業ほどではない 幸福↓ B マクロ失業率(地域・国の文脈) 自分が働いていても、周りの失業率が高いと満足は下がる 幸福↓ B マクロ経済危機・不況 金融危機や不況は、国民の心の健康をかなり確実に悪化させます
政治・制度・政策27
社会保障・福祉・家族政策・医療制度・税・労働規制、民主主義・自由・汚職・法の支配、選挙・分極化、ウェルビーイング政策
幸福↑ A 育児休業・家族政策の寛大さ 有給で長めの産休・育休は、母親の心の不調を減らすみたいです 幸福↑ A 現金給付(無条件現金給付) 使い道を縛らない現金給付は、小さいけれど確かに幸福を上げます 幸福↑ B 失業給付の寛大さ(制度文脈) 失業の痛みは制度で和らぐ。給付の寛大さが「スティグマ」も減らす 幸福↑ B 政治的自由・報道の自由 「自分で選べる」感覚が国の幸福を押し上げる 幸福↑ B 皆保険・医療アクセス(UHC) 「病気になっても破産しない」という安心が、心の健康を守る 幸福↑ B 直接民主制(住民投票) 結果だけでなく「決め方」にかかわれると満足が上がる 幸福↑ B 福祉国家の寛大さ(脱商品化) セーフティネットが厚い国ほど、国民は満足している 幸福↑ B 汚職・腐敗の少なさ 政府が清廉な国ほど、国民の幸福度は高い傾向があります 幸福↑ B 民主主義の質/政治的自由 民主主義の質が高い国ほど、生活満足は高い傾向です 幸福↑ B 連邦制・地方分権 身近な自治体に権限とお金があるほど、住民の生活満足は高いみたいです 幸福↑ B 法の支配 『ルールが公平に守られる国』ほど幸せで、しかも幸せの格差が小さい 幸福↑ B 年金制度の寛大さ 年金の手厚さは『将来の不安』を減らし、とくに苦しい層のうつを軽くする 幸福↑ B ハウジング・ファースト 『まず住まい』は人を住まいに定着させる、幸福への直接効果はまだ測りきれていない 幸福↑ B 累進課税 税の『累進性』が高い国ほど国民は幸せで、しかも富裕層の幸福は下がらない 幸福↑ B 労働時間規制 『給料そのまま・時間だけ減らす』は、仕事と家庭の両立と心の健康にたぶん効く 幸福↑ C 経済的自由(economic freedom) 経済的自由度が高い国ほど生活満足も高い傾向ですが、豊かさとの切り分けは難しいです 幸福↑ C 教育の無償化・公教育支出 教育への公的支出は、平均を上げるより「格差を縮める」ほうで効くのかもしれません 幸福↑ D ウェルビーイング政策(GNH・幸福予算) 幸福を国の目標にする政策は増えているけど、国民が実際に幸せになったかの実証はまだありません 幸福↑ D 幸福度の測定・公表(国民統計) 「測る」ことが幸せを増やすかは未検証、でも測らなければ政策の議論に乗らないんです 混在 B 条件付き現金給付 お金はありがたいが、『条件つき』の圧力がその効き目を打ち消すことがある 混在 B 選挙結果(支持政党の勝敗) 選挙で負けた側の落ち込みは、勝った側の喜びより大きく長い 混在 C 保育アクセス・保育の質 保育は「使えるか」より「質が良いか」「無理に使わされていないか」で親の心が変わるようです 混在 C マイクロファイナンス 小口融資で幸せになれるかは「混在」、効くのは貯蓄・資産形成型のほうみたいです 混在 C 雇用保護規制 解雇規制は守られる人には安心、外にいる人には壁にもなる「混在」の制度 幸福↓ B 財政緊縮 不況より『不況への対応としての緊縮』が、弱い立場の人の心を追い込む 幸福↓ B 権威主義体制 自由と参加が制限される社会ほど、人生の満足はたぶん低い 幸福↓ C 政治的分極化 政治の対立は、知らないうちに睡眠と友人を削っているようです
社会の信頼とつながり7
地域のソーシャルキャピタル、社会的信頼、制度信頼、第三の場所、地域の祭り・クラブ、社会的排除
幸福↑ B 地域ソーシャルキャピタル 「困ったら誰かが助けてくれる」という地域の信頼が、個人の資源を実質的に増やす 幸福↑ B 制度信頼 制度を信じられる人は、人も信じやすくなり、生活満足が上がるみたいです 幸福↑ B 地域スポーツクラブの存在 一人で運動するより、クラブやチームで動く方が心には上乗せで効く 幸福↑ C 第三の場所(third place) 家でも職場でもない「ふらっと行ける場所」が、帰属感を育てるみたいです 幸福↑ C 地域の祭り・イベント 地元の祭りによく行く人は幸福度が高い、鍵は「一緒に盛り上がるつながり」 幸福↓ B 社会的排除 『仲間に入れてもらえない』は、心にとっていちばん重い痛みのひとつ 幸福↓ B 社会的信頼の低下(社会レベルの不信) 『見知らぬ人もそこそこ信じられる』社会は幸せで、信頼が落ちると満足も落ちる
文化・多様性・共生15
文化次元、宗教性、ナショナリズム、民族的多様性、移民、差別・スティグマ、ジェンダー平等、LGBT、文化・芸術へのアクセス
幸福↑ B 文化・芸術へのアクセス 月1回の美術館や音楽会で、うつの発症リスクが半分近くに 幸福↑ B ジェンダー平等(社会レベル) ジェンダー平等が進んだ社会ほど、男性も女性も生活満足が高いみたいです 幸福↑ B 国民の宗教性(社会文脈レベル) 宗教が幸せに効くかどうかは、その社会がどれくらい困難かで変わるみたいです 幸福↑ B 同性婚の法制化/LGBT権利 権利の法的な承認は、性的少数者の自殺企図を減らし、多数派には何も奪わない 幸福↑ D 宗教施設の近接 近所に寺社や教会があると幸せか、まだ分かっていないけれど「地域の集まる場所」としての仮説はあります 混在 A 移民・移住適応 移住先で効くのは「人とのつながり」、最大の毒は「差別」 混在 B 民族的多様性/フラクショナリゼーション 多様な近隣は短期的に信頼を下げるけれど、接触があれば和らぐみたいです 混在 B ナショナリズム・愛国心 『この国の一員だ』という帰属感は幸せを支える、『他国より上だ』は別の話 混在 B 幸福の表出規範(幸せを表に出す文化) 『幸せでいなきゃ』というプレッシャーは、むしろ幸せを削る 混在 B 世俗化 宗教が幸せに効くかどうかは、『まわりがどれだけ宗教的か』で変わる 混在 C 文化的タイトネス-ルーズネス 規範が強い文化は安心を、ゆるい文化は自由を与える、どちらにも光と影があるみたいです 混在 C 移民受入れ政策・移民への態度 移民の幸せは、豊かな国に来たかより「歓迎されているか」で決まるようです 幸福↓ A 差別・スティグマ経験 差別された経験は心を確実に削る、r=−.23という中程度の影響 幸福↓ B 権力距離(文化次元) 『上下は当たり前』を受け入れる社会ほど、幸せはたぶん低い 幸福↓ B 不確実性回避(文化次元) 『曖昧なものは怖い』が強い社会ほど、幸せはたぶん低い
学校・教育の環境5
学校風土、受験競争、部活動、体育、学級規模
幸福↑ A 学校風土 学校に「自分の居場所がある」と感じる子は、後の抑うつが少ないみたいです 幸福↑ B 部活動・課外活動 放課後の活動は仲間と有能感をくれる、ただし詰め込みすぎは逆効果かも 幸福↑ B 学校での体育 体育の授業そのものの効果は小さい、効くかどうかは『教え方』次第 ほぼ無 D 学級規模 少人数学級は学力には少し効くけど、子どもの幸福への効果はほぼ分かっていません 幸福↓ B 学業プレッシャー・受験競争 『適度な挑戦』は力になるが、『過度の圧力』は子どもの心を蝕む
技術・情報環境5
インターネット・スマホ・SNSの普及、自動化、広告への曝露
混在 A インターネット/ブロードバンド普及 ネットは「つながりと機会」に使えば正、「比較と置き換え」に使えば負みたいです 混在 B スマートフォン普及(社会レベル) スマホの普及が若者を不幸にしたかは、研究者の間でも意見が割れている 幸福↓ B SNS普及(社会レベル・Facebook導入) SNSをやめる実験では幸福が上がった、でも普及した国が不幸かは別問題 幸福↓ C 広告への曝露 広告そのものより、広告が育てる「もっと欲しい」が幸せを削るようです 幸福↓ D 自動化・ロボット曝露/技術的雇用不安 自分の仕事が自動化されそうだという感覚は、幸福を下げるかもしれません