世界の論文 ・ B08 楽観・希望・レジリエンス ・ W0057
主要400 なんとかなる レビュー
心理社会的レジリエンスと保護メカニズム
Psychosocial resilience and protective mechanisms.
M. Rutter(1987)American Journal of Orthopsychiatry, 57(3), 316–331
ひとことで
レジリエンスの保護機制
逆境下の心理的リスクから人を守る保護メカニズムを4つの過程に整理し、人生の転機で働く仕組みの重要性を示した。
要旨根拠:抄録
逆境にさらされても心の健康を保つ人がいるのはなぜか、という問いに対し、本論文は保護メカニズム(=リスクの悪影響を和らげる働き)の概念を論じた。先行する研究知見を踏まえた概念的な検討であり、保護を単なる要因の一覧ではなく過程として捉える点に特徴がある。保護メカニズムは、リスクの影響そのものを減らすこと、否定的な連鎖反応を断つこと、自尊感情と自己効力感を確立・維持すること、新たな機会を開くこと、の4つの主要な過程に整理された。とりわけ、人生の重要な転機で働くメカニズムには特別な注意を払う必要があると強調された。レジリエンス研究を特性の見方から過程の見方へと転換させた古典的論文である。
関係メモ——この研究のその後
- 後続・発展W0211 Masten(1990)が逆境を乗り越える子どもの研究を整理し、W0264 Masten(2014)が世界のレジリエンス研究へ、W0238 Ungar(2011)が文化と社会生態学的視点へ拡張した
- 後続・発展W0670 Bonanno(2005)とW0032 Bonanno(2008)が成人のトラウマ後に多数が回復軌跡を示すことを明らかにし、レジリエンスを例外ではなくありふれた現象として捉え直した
反証・修正は確信があるものだけ書いています。書かれていない=否定されていない、ではありません。
研究のつながり
この一覧(世界 1,782本)の中での引用関係です。引用している=支持している、とは限りません。
先行研究(この論文が引用している)
この一覧の中には見つかっていません。
後続研究(この論文を引用している) 15本
- W0032 喪失、トラウマ、人間のレジリエンス:極めて過酷な出来事の後に生き抜く人間の力を過小評価してきたのではないか Bonanno(2008) American Psychologist 主要400 被引用 6,471
- W0031 心的外傷後成長:概念的基盤と実証的エビデンス Tedeschi(2004) Psychological Inquiry 主要400 被引用 6,498
- W0037 心的外傷後成長尺度(PTGI):トラウマがもたらすポジティブな遺産の測定 Tedeschi(1996) Journal of Traumatic Stress 主要400 被引用 6,725
- W0092 レジリエンスの高い人はポジティブ感情を使ってネガティブな感情経験から立ち直る Tugade(2004) Journal of Personality and Social Psychology 主要400 被引用 3,898
- W0211 レジリエンスと発達:逆境を乗り越える子どもの研究からの寄与 Masten(1990) Development and Psychopathology 主要400 被引用 3,290
- W0229 IQと自我レジリエンス:概念的・実証的なつながりと区別 Block(1996) Journal of Personality and Social Psychology 主要400 被引用 2,416
- W0238 レジリエンスの社会生態学――新しい構成概念の文脈的・文化的曖昧さへの取り組み Ungar(2011) American Journal of Orthopsychiatry 主要400 被引用 1,664
- W0264 子どもと若者のレジリエンスに関するグローバルな視点 Masten(2014) Child Development 主要400 被引用 1,538
- W0481 若年成人におけるレジリエンスと性格、コーピング、精神症状との関係 Campbell-Sills(2006) Behaviour Research and Therapy 被引用 1,386
- W0513 簡易レジリエント・コーピング尺度の開発と心理測定的評価 Sinclair(2004) Assessment (Odessa, Fla.) 被引用 1,200
- W0612 リスク、レジリエンス、回復:カウアイ島縦断研究からの視点 Werner(1993) Development and Psychopathology 被引用 1,137
- W0639 メンタルヘルス増進の広域的アプローチにおける自尊感情 Mann(2004) Health Education Research 被引用 1,059
ほか 3 件
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文献表記(APA第7版)
Rutter, M. L. (1987). Psychosocial resilience and protective mechanisms. American Journal of Orthopsychiatry, 57(3), 316–331. https://doi.org/10.1111/j.1939-0025.1987.tb03541.x
影響力の指標
- 著名度スコア
- 95.7 / 100 スコアとは
- 被引用数
- Semantic Scholar 6,628(うち影響引用 430)・ OpenAlex 5,840
- 年あたり被引用
- 165.7
- FWCI
- 30.8(同年・同分野の平均の何倍引用されたか)
- 同年同分野で
- 上位 0.2%
- 分野(OpenAlex)
- Resilience and Mental Health
- 主要400の選定
- 著名度スコア上位(概念・年代枠内)
被引用数の取得日:Semantic Scholar 2026-10-01、OpenAlex 2026-10-02。Google Scholar より少なめに出るデータベースの値なので、順位の目安としてお使いください。
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