ポジティブ心理学的介入の有効性:系統的レビューとメタ分析
Effectiveness of positive psychology interventions: a systematic review and meta-analysis
A. Carr, Katie Cullen, Cora Keeney et al.(2020)Journal of Positive Psychology, 16(6), 749–769
347研究・7万2千人超のメタ分析で、ポジティブ心理学的介入がウェルビーイングを高め抑うつや不安を減らすことを示した。
要旨根拠:抄録
ポジティブ心理学的介入(PPI=ポジティブ心理学の理論に沿った道筋でウェルビーイング向上を目指す介入)の効果を総合的に検証した研究である。41か国の臨床・非臨床の子どもと成人を含む347研究、7万2千人以上のデータを抽出し、平均6週間・10セッション程度の介入の効果をメタ分析(=多数の研究結果を統合する統計手法)した。介入直後には、ウェルビーイング(g=0.39)、強み(g=0.46)、生活の質(g=0.48)が向上し、抑うつ(g=-0.39)、不安(g=-0.62)、ストレス(g=-0.58)が低下する小〜中程度の効果がみられ、3か月後も維持された。非西洋圏の臨床的な問題を抱える人が、複数のPPIを含む長めの個人・集団プログラムに参加した場合に最も効果が大きかった。PPIの有効性が広範なエビデンスで裏づけられていることを示している。
関係メモ——この研究のその後
- 先行・基盤W0098 Sin(2009)とW0185 Bolier(2013)のメタ分析を更新し、ポジティブ心理学介入が幸福と抑うつに小〜中程度の効果を持つことを示した
- W1038 Hendriks(2020)が多要素介入、W0815 Agteren(2021)が心理的介入全般について同様の効果を報告した
反証・修正は確信があるものだけ書いています。書かれていない=否定されていない、ではありません。
この論文が出てくる研究の系譜
研究のつながり
この一覧(世界 1,782本)の中での引用関係です。引用している=支持している、とは限りません。
先行研究(この論文が引用している) 11本
- W0098 ポジティブ心理学介入によるウェルビーイング向上と抑うつ症状の軽減:実践に役立つメタ分析 Sin(2009) Journal of Clinical Psychology 主要400 被引用 2,881
- W0185 ポジティブ心理学介入:無作為化比較試験のメタ分析 Bolier(2013) BMC Public Health 主要400 被引用 1,877
- W0435 ポジティブな心理的ウェルビーイングと死亡率:前向き観察研究の定量的レビュー Chida(2008) Psychosomatic Medicine 主要400 被引用 1,498
- W1038 複数要素型ポジティブ心理学介入の効果:ランダム化比較試験の系統的レビューとメタ分析 Hendriks(2020) Journal of Happiness Studies 主要400 被引用 286
- W2340 感謝を用いてポジティブな変化を促す――感謝介入の有効性を検討する一連のメタ分析 Dickens(2017) Basic and Applied Social Psychology 主要400 被引用 245
- W0489 精神疾患と精神的健康:生涯にわたる二連続体モデル Westerhof(2009) Journal of Adult Development 被引用 1,234
- W0817 喜んで助ける?親切な行為が行為者自身のウェルビーイングに及ぼす効果の系統的レビューとメタ分析 Curry(2018) Journal of Experimental Social Psychology 被引用 461
- W0862 ポジティブな心理的(エウダイモニック)ウェルビーイングの欠如はうつ病の危険因子である:10年間のコホート研究 Wood(2010) Journal of Affective Disorders 被引用 597
- W0886 小さなことに感謝する:感謝介入のメタ分析 Davis(2016) Journal of counseling and psychology 被引用 429
- W1074 精神疾患・身体疾患をもつ臨床サンプルにおけるポジティブ心理学介入の幸福感と苦痛への効果:系統的レビューとメタ分析 Chakhssi(2018) BMC Psychiatry 被引用 330
- W1240 精神的ウェルビーイングを促進する許し療法:システマティックレビューとメタ分析 Akhtar(2018) Trauma, Violence, & Abuse 被引用 254
後続研究(この論文を引用している)
この一覧の中には見つかっていません。
読む・引用する
- 論文ページ
- https://doi.org/10.1080/17439760.2020.1818807
- 無料で読めるか
- × 有料(非OA)
- DOI
- 10.1080/17439760.2020.1818807
文献表記(APA第7版)
影響力の指標
- 著名度スコア
- 58.1 / 100 スコアとは
- 被引用数
- Semantic Scholar 535(うち影響引用 30)・ OpenAlex 658
- 年あたり被引用
- 76.4
- FWCI
- 12.5(同年・同分野の平均の何倍引用されたか)
- 同年同分野で
- 上位 0.1%未満
- 分野(OpenAlex)
- Psychological Well-being and Life Satisfaction
- 主要400の選定
- 著名度スコア上位(概念・年代枠内)
被引用数の取得日:Semantic Scholar 2026-10-01、OpenAlex 2026-10-02。Google Scholar より少なめに出るデータベースの値なので、順位の目安としてお使いください。
つながり ほかの保存版コレクションから、内容の近いもの
- 幸せに効くことポジティブ心理学介入(総体)幸福を高める練習は本当に効く。ただし効果は『小〜中』で、組み合わせが鍵
- 幸せに効くこと産後支援・周産期メンタルヘルス介入産前産後の落ち込みは「支援があれば防げるし治せる」んです
- 発達マップウェルビーイングを高める有効な取り組み(支援メニュー)5つの発達段階で比べた表・幸せの4因子(個人)
- 名言集親切な行為を意図的に行うことは、幸福感を高める最も確実な方法の一つであるソニア・リュボミアスキー
- 発達マップWBC:ポジティブ感情の高め方(段階別)5つの発達段階で比べた表・幸福度診断(WBC)の分解
- 調査・報告書従業員のウェルビーイング、生産性、企業業績――エビデンスと事例(世界幸福・ウェルビーイング政策報告2019 第5章)従業員の満足度と生産性・顧客ロイヤルティ・離職・利益の関係を、339研究のメタ分析で示した章。
- 禅語百選只管打坐ただひたすらに坐る。悟りを得るための手段としてではなく、坐ることそれ自体が、すでに悟りの現れであるとして坐る。
- 思想マップポジティブ心理学1.0快い感情・没頭・意味・良い関係・達成(PERMA)という測れる要素を、自分の強み(性格の良い面)を使って増やしていけば、幸福(フラーリッシ…
内容の近さをAIで自動計算して選んでいます。保存版コレクションの一覧 →