時間ではなく瞬間:自然とウェルビーイングの関係
Moments, not minutes: The nature-wellbeing relationship
M. Richardson, Holli-Anne Passmore, R. Lumber et al.(2021)International Journal of Wellbeing, 11(1), 8–33
英国成人2,096人で、自然の中で過ごす時間より、自然とのつながりや日常的な関わりがウェルビーイングをよく予測することを示した。
要旨根拠:抄録
自然の中で過ごすこと、自然に関わること、自然とのつながりの感覚(=自然と心理的・感情的に結びついている感覚)が、それぞれメンタルヘルスとウェルビーイングを高めることは多くの研究で示されてきた。しかし、これらの要因を同時に検討した研究は少なかった。本研究は英国の全国サンプル成人2,096人を対象に、自然とのつながり、自然の中で過ごす時間、日常的な自然との簡単な関わりなど5つの要因が、快楽的ウェルビーイング(幸福感)、エウダイモニア的ウェルビーイング(人生の価値の感覚)、不調(抑うつ・不安)、身体的健康をどれだけ予測するかを比較した。タイトルが示すように、自然の中で過ごす時間の長さよりも、自然と関わる瞬間やつながりの感覚が重要であることを示唆している。
関係メモ——この研究のその後
- 先行・基盤W0493 Capaldi(2014)のメタ分析が示した自然とのつながりと幸福の関連と、W1545 Mayer & Frantz(2004)の自然とのつながり尺度に依拠する
- 論争自然の中で過ごす時間量を重視するW1403 Meredith(2020)やW2343 White(2019)の「週120分」研究に対し、時間よりつながりと日常的な関わりが重要だと主張した
反証・修正は確信があるものだけ書いています。書かれていない=否定されていない、ではありません。
研究のつながり
この一覧(世界 1,782本)の中での引用関係です。引用している=支持している、とは限りません。
先行研究(この論文が引用している) 14本
- W0005 人生満足度尺度(Satisfaction With Life Scale) Diener(1985) Journal of Personality Assessment 主要400 被引用 31,990
- W0043 新しいウェルビーイング尺度:フラリッシングとポジティブ・ネガティブな感情を測る短縮尺度 Diener(2010) Social Indicators Research 主要400 被引用 4,673
- W0085 何が私たちを幸せにするのか、本当に分かっているのか:主観的幸福感に関連する要因についての経済学文献のレビュー Dolan(2008) Journal of Economic Psychology 主要400 被引用 3,172
- W0104 精神疾患か、精神的健康か:完全な健康状態モデルの公理の検証 Keyes(2005) Journal of Consulting and Clinical Psychology 主要400 被引用 2,963
- W0113 4つの文化における基本的心理欲求の充足・欲求不満・欲求の強さ Chen(2015) Motivation and Emotion 主要400 被引用 2,302
- W0133 主観的幸福感――30年の進歩 Diener(1999) Psychological Bulletin 主要400 被引用 3,418
- W0260 自然と心の健康:生態系サービスの視点から Bratman(2019) Science Advances 主要400 被引用 1,728
- W0493 自然とのつながりと幸福の関係:メタ分析 Capaldi(2014) Frontiers in Psychology 主要400 被引用 1,070
- W0527 自然との接触、自然とのつながり感と、健康・ウェルビーイング・環境配慮行動との関連 Martin(2020) Journal of Environmental Psychology 主要400 被引用 774
- W0267 よく生きること:エウダイモニアについての自己決定理論の視点 Ryan(2008) Journal of Happiness Studies 被引用 1,802
- W0285 日々のウェルビーイング:自律性・有能感・関係性の役割 Reis(2000) Personality and Social Psychology Bulletin 被引用 2,209
- W0560 単一項目の生活満足尺度の妥当性評価:3つの大規模サンプルの結果から Cheung(2014) Quality of Life Research 被引用 1,054
ほか 2 件
後続研究(この論文を引用している)
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読む・引用する
- 論文ページ
- https://doi.org/10.5502/IJW.V11I1.1267
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- DOI
- 10.5502/IJW.V11I1.1267
文献表記(APA第7版)
影響力の指標
- 著名度スコア
- 28.8 / 100 スコアとは
- 被引用数
- Semantic Scholar 175(うち影響引用 10)・ OpenAlex 204
- 年あたり被引用
- 29.2
- FWCI
- 11.5(同年・同分野の平均の何倍引用されたか)
- 同年同分野で
- 上位 0.7%
- 分野(OpenAlex)
- Urban Green Space and Health
- 主要400の選定
- 著名度スコア上位(概念・年代枠内)
被引用数の取得日:Semantic Scholar 2026-10-01、OpenAlex 2026-10-02。Google Scholar より少なめに出るデータベースの値なので、順位の目安としてお使いください。
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