贈り物をする
他者へ金銭や品物を贈る行動
幸せへの効果の大きさ
(推定) 向社会的支出と幸福感の関連からの推定。人生満足の直接値なし
PA上昇が主:他者に使う条件で幸福感が高い(実験)。同額を繰り返し与えても快は減衰しにくい(受け取りは減衰)
- ほかの幸福度指標
- 快楽適応の遅さ、関係満足
- なぜ効くのか
- 温かい輝き(warm glow)+関係性の充足。自律的に与えることが条件
- 幸せの4因子
- ありがとう ありがとう(与える喜び)→幸福度
こうすると更に効く
参加者にお金を渡して「自分に使う」か「他人に使う」かを割り当てた実験では、他人に使った人のほうが幸福感が高いという結果でした(Dunn, Aknin & Norton, 2008)。しかも、同じ額を繰り返し与え続けても喜びは減りにくく、受け取る側の喜びは減っていく、という報告もあります(O'Brien & Kassirer, 2019)。仕組みは、温かい輝き(warm glow)と呼ばれる与える快と、関係性の充足。効きやすい条件は、自分で選んで(自律的に)与えること、相手の顔が見えること、相手が喜ぶ姿を想像できる具体的な贈り方をすること。高価さより「相手のことを考えた」が伝わるものがコツです。
気をつけること
原著実験の直接再現では主要分析で有意にならず(追加分析で有意)、効果は小さいと考えるのが妥当です(Kim et al., 2022)。集団主義的な文化では効果が弱いという報告もあり、日本での当てはまりは注意が必要です。人生満足の直接値もなく、推定です。義務や見返りの期待、「お返し」の負担が伴う贈り物は、与える快を打ち消すことがあります。経済的に無理をしてまで贈る必要はありません。
最初の一歩
今週、500円以内で誰かに小さなものを1つ贈ってみてください(コーヒー1杯、お菓子1つ)。渡したあとの自分の気分を一言メモしてみてください。
主要な研究
- Spending money on others promotes happiness(Dunn, Aknin & Norton, 2008, Science)
- People Are Slow to Adapt to the Warm Glow of Giving(O'Brien & Kassirer, 2019, Psychol Sci)
- Prosocial spending encourages happiness: A replication of the only experiment reported in Dunn, Aknin, and Norton (2008)(Kim et al., 2022, PLoS One)
メモ:原著実験の直接再現は主要分析で有意にならず(追加分析で有意)。効果は小さく、集団主義文化で弱いとの報告。既収載『向社会的支出』『親切・利他行動』の一部
原典と照合済み(3次)。効果の大きさは代表的な研究の値で、相関は因果を意味しません。
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