研究の系譜と論争 ・ 世界 ・ 系譜11
マインドフルネス研究とその批判
Kabat-Zinn(1982, 1990)のMBSR、Teasdale et al.(2000)とSegal et al.(2002)のMBCTが臨床で効果を示し、Brown & Ryan(2003)がMAASで特性マインドフルネスと幸福の関連を、Baer et al.(2006)がFFMQを示した。
Grossman et al.(2004)、Hofmann et al.(2010)、Khoury et al.(2013)のメタ分析が効果を支持したが、Goyal et al.(2014)のRCTのみのメタ分析は不安・抑うつ・痛みに中程度の効果、ポジティブな気分やQOLへの効果は証拠不十分と結論した。
Van Dam et al.(2018)は測定と研究デザインの問題を批判し、Baer et al.(2019)が安全性の論点を整理した。日本語版はMAAS(藤野ら, 2015)、FFMQ(Sugiura et al., 2012)がある。
解説に出てくるが一覧の外にあるもの:Kabat-Zinn(1990)、Segal et al.(2002)、Van Dam et al.(2018)
この系譜の論文(年順・10本)
- 1982W0135 マインドフルネス瞑想の実践に基づく慢性疼痛患者のための行動医学外来プログラム:理論的考察と予備的結果 Kabat-Zinn(1982) General Hospital Psychiatry 主要400 被引用 4,237 10週間のマインドフルネス瞑想プログラムにより、慢性疼痛患者の痛みと気分障害が大きく軽減することを示した。
- 2000W0122 マインドフルネス認知療法による大うつ病の再発・再燃の予防 Teasdale(2000) Journal of Consulting and Clinical Psychology 主要400 被引用 3,386 マインドフルネス認知療法(MBCT)が、3回以上のうつ病エピソードを持つ人の再発リスクを有意に下げることを示した。
- 2003W0009 今ここにいることの恩恵:マインドフルネスと心理的ウェルビーイングにおけるその役割 Brown(2003) Journal of Personality and Social Psychology 主要400 被引用 13,431 マインドフルネス特性を測るMAAS尺度を開発し、それが多様なウェルビーイングや自己調整と結びつくことを示した。
- 2004W0078 マインドフルネスストレス低減法と健康上の恩恵:メタ分析 Grossman(2004) Journal of Psychosomatic Research 主要400 被引用 4,275 MBSRの健康関連研究20件をメタ分析し、心身の健康に中程度(効果量約0.5)の改善効果があることを示した。
- 2006W0022 自己報告式の評価法を用いたマインドフルネスの側面の探究 Baer(2006) Assessment (Odessa, Fla.) 主要400 被引用 7,685 既存の5つのマインドフルネス質問紙を統合的に因子分析し、マインドフルネスが5つの側面から成ることを示した。
- 2010W0083 マインドフルネスに基づく療法が不安と抑うつに与える効果:メタ分析的レビュー Hofmann(2010) Journal of Consulting and Clinical Psychology 主要400 被引用 3,891 臨床群においてマインドフルネスに基づく療法が不安と気分の症状を中程度に改善することを、39研究のメタ分析で示した。
- 2011W2345 日本語版5因子マインドフルネス尺度(FFMQ)の開発と妥当性の検証 Sugiura(2011) Mindfulness 被引用 160 マインドフルネスを5側面で測るFFMQの日本語版を作成し、原版と同様の因子構造と信頼性・妥当性を備えることを示した。
- 2013W0184 マインドフルネスに基づく療法:包括的メタ分析 Khoury(2013) Clinical Psychology Review 主要400 被引用 2,012 209研究の統合から、マインドフルネスに基づく療法が不安・抑うつ・ストレスに有効で、従来のCBTと同等であることを示した。
- 2014W0164 心理的ストレスとウェルビーイングのための瞑想プログラム:系統的レビューとメタ分析 Goyal(2014) Deutsche Zeitschrift für Akupunktur 主要400 被引用 2,196 瞑想プログラムは不安・抑うつ・痛みを小〜中程度改善するが、ポジティブ気分などへの効果の証拠は乏しいことを示した。
- 2019W2342 マインドフルネスに基づくプログラムで害をなさないために――概念的問題と実証的知見 Baer(2019) Clinical Psychology Review 主要400 被引用 240 マインドフルネス・プログラムの潜在的な害を概念的に整理し、プログラム・参加者・指導者の3要因から研究と安全対策を提案した。
系譜図でこの流れの論文だけが浮かび上がり、左から右へ年代順に並びます。
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