マインドフルネスに基づくプログラムで害をなさないために――概念的問題と実証的知見
Doing no harm in mindfulness-based programs: Conceptual issues and empirical findings
R. Baer, C. Crane, Edward Miller et al.(2019)Clinical Psychology Review, 71, 101–114
マインドフルネス・プログラムの潜在的な害を概念的に整理し、プログラム・参加者・指導者の3要因から研究と安全対策を提案した。
要旨根拠:抄録
実証的に支持されたマインドフルネスに基づくプログラム(MBP)の効果は多く報告されているが、害の可能性は包括的に検討されてこなかった。著者らは、既存文献は系統的レビューには少なすぎるものの、害の問題には慎重な注意が必要だと論じた。本論文はまず、エビデンスに基づく文脈でのマインドフルネス、実践、MBPの定義を整理し、心理療法、薬物療法、運動など関連分野で害がどう理解・研究されてきたか、また瞑想の伝統における有害な影響の研究をレビューした。そのうえで、害に寄与しうる要因を、プログラムに関する要因、参加者に関する要因、臨床家・指導者に関する要因の3つに整理し、それぞれの概念的問題と実証的知見を論じた。最後に、今後の研究とMBP参加者を害から守るための提言を示した。マインドフルネスの普及に伴い、安全性への配慮が不可欠であることを示す論文である。
関係メモ——この研究のその後
- 先行・基盤W0287 Van Dam(2017)の「Mind the Hype」がマインドフルネス研究の誇大宣伝と有害事象の報告不足を批判したのを受け、W0135 Kabat-Zinn(1982)以来のプログラムについて、害を生む要因をプログラム・参加者・指導者の3つに整理し、安全対策の研究課題を示した
- W0804 Goldberg(2021)の44件のメタ分析の統合が、効果は多くの比較で受動的対照に優るが能動的対照とは同程度であることを示し、W1071 Galante(2021)も非臨床成人で効果は他の有効な実践を上回らないとした。いずれも有害事象の系統的な記録を課題として挙げている
反証・修正は確信があるものだけ書いています。書かれていない=否定されていない、ではありません。
この論文が出てくる研究の系譜
研究のつながり
この一覧(世界 1,782本)の中での引用関係です。引用している=支持している、とは限りません。
先行研究(この論文が引用している) 11本
- W0026 文脈の中のマインドフルネス介入:過去、現在、そして未来 Kabat-Zinn(2003) Clinical Psychology Science and Practice 主要400 被引用 8,598
- W0101 マインドフルネス瞑想の神経科学 Tang(2015) Nature Reviews Neuroscience 主要400 被引用 2,628
- W0122 マインドフルネス認知療法による大うつ病の再発・再燃の予防 Teasdale(2000) Journal of Consulting and Clinical Psychology 主要400 被引用 3,386
- W0124 健康の基本的側面としての心理的柔軟性 Kashdan(2010) Clinical Psychology Review 主要400 被引用 2,789
- W0135 マインドフルネス瞑想の実践に基づく慢性疼痛患者のための行動医学外来プログラム:理論的考察と予備的結果 Kabat-Zinn(1982) General Hospital Psychiatry 主要400 被引用 4,237
- W0184 マインドフルネスに基づく療法:包括的メタ分析 Khoury(2013) Clinical Psychology Review 主要400 被引用 2,012
- W0235 マインドフルネス:操作的定義の提案 Bishop(2006) Clinical Psychology Science and Practice 被引用 1,998
- W0284 健康な人々に対するマインドフルネスストレス低減法:メタ分析 Khoury(2015) Journal of Psychosomatic Research 被引用 1,589
- W0417 うつ病のためのマインドフルネス認知療法:再現と、再発予防効果の差の探索 Ma(2004) Journal of Consulting and Clinical Psychology 被引用 1,500
- W0431 マインドフルネス訓練は認知能力を向上させるか:神経心理学的知見の系統的レビュー Chiesa(2011) Clinical Psychology Review 被引用 1,304
- W0609 どこへ行っても、そこにあなたはいる——日常生活のマインドフルネス瞑想 Kwee(1995) Hyperion 被引用 1,172
後続研究(この論文を引用している) 4本
- W0624 マインドフルネスに基づく介入:全体的レビュー Zhang(2021) British Medical Bulletin 被引用 580
- W0804 マインドフルネスに基づく介入の実証的地位:ランダム化比較試験の44メタ分析の系統的レビュー Goldberg(2021) Perspectives on Psychological Science 被引用 435
- W1071 非臨床場面の成人を対象としたメンタルヘルス促進のためのマインドフルネス・プログラム:無作為化比較試験の系統的レビューとメタ分析 Galante(2021) PLoS Medicine 被引用 265
- W1077 マインドフルネスと行動変容 Schuman-Olivier(2020) Harvard Review of Psychiatry 被引用 316
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- https://doi.org/10.1016/j.cpr.2019.01.001
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文献表記(APA第7版)
影響力の指標
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- 32.3 / 100 スコアとは
- 被引用数
- Semantic Scholar 240(うち影響引用 13)・ OpenAlex 311
- 年あたり被引用
- 30
- FWCI
- 34.6(同年・同分野の平均の何倍引用されたか)
- 同年同分野で
- 上位 0.1%未満
- 分野(OpenAlex)
- Mindfulness and Compassion Interventions
- 主要400の選定
- 専門家判断(古典・定番)
被引用数の取得日:Semantic Scholar 2026-10-01、OpenAlex 2026-10-02。Google Scholar より少なめに出るデータベースの値なので、順位の目安としてお使いください。
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