今ここにいることの恩恵:マインドフルネスと心理的ウェルビーイングにおけるその役割
The benefits of being present: mindfulness and its role in psychological well-being.
K. Brown, Richard M. Ryan(2003)Journal of Personality and Social Psychology, 84(4), 822–848
マインドフルネス特性を測るMAAS尺度を開発し、それが多様なウェルビーイングや自己調整と結びつくことを示した。
要旨根拠:抄録
マインドフルネス(=今この瞬間の体験に注意を向け、気づいている状態)は昔から幸福を促すとされてきたが、科学的検証は乏しかった。本研究はまず特性マインドフルネスを測る尺度MAAS(Mindful Attention Awareness Scale)を開発し、その心理測定的性質を示した。続く相関研究、準実験、実験室研究で、MAASが他の概念と区別される意識の質を捉え、多くのウェルビーイング指標と関連し、瞑想実践者とそうでない人を区別し、自己への気づきの高さと結びつくことを示した。経験サンプリング研究では、特性と状態の両方のマインドフルネスが自己調整的な行動とポジティブ感情を予測した。さらにがん患者への介入研究で、マインドフルネスの向上が気分障害とストレスの低下に関連しており、マインドフルネス研究の基盤となった。
関係メモ——この研究のその後
- 後続・発展W0068 Brown(2007)が理論と効果のエビデンスを総説し、W0022 Baer(2006)がMAASを含む複数の尺度を統合してFFMQの5因子を導いた
- 論争W0287 Van Dam(2017)が自己報告尺度を含むマインドフルネス研究の過大評価を批判し、W0277 Baer(2018)が自己報告測定の妥当性と限界を整理した
- 日本語版・翻訳一覧外:藤野ら(2015)の日本語版MAAS
反証・修正は確信があるものだけ書いています。書かれていない=否定されていない、ではありません。
この論文が出てくる研究の系譜
研究のつながり
この一覧(世界 1,782本)の中での引用関係です。引用している=支持している、とは限りません。
先行研究(この論文が引用している) 14本
- W0001 自己決定理論と、内発的動機づけ・社会的発達・ウェルビーイングの促進 Ryan(2000) American Psychologist 主要400 被引用 41,852
- W0002 ポジティブ感情とネガティブ感情の簡便な尺度の開発と妥当性検証:PANAS尺度 Watson(1988) Journal of Personality and Social Psychology 主要400 被引用 41,735
- W0013 幸福がすべてか?――心理的幸福感の意味の探究 Ryff(1989) Journal of Personality and Social Psychology 主要400 被引用 14,608
- W0014 ポジティブ心理学:序論 Seligman(2000) American Psychologist 主要400 被引用 15,225
- W0017 幸福と人間の潜在力について:快楽主義的・エウダイモニア的ウェルビーイング研究のレビュー Ryan(2001) Annual Review of Psychology 主要400 被引用 11,279
- W0055 楽観主義、コーピング、健康:一般化された結果期待の評価とその含意 Scheier(1985) Health Psychology 主要400 被引用 7,045
- W0122 マインドフルネス認知療法による大うつ病の再発・再燃の予防 Teasdale(2000) Journal of Consulting and Clinical Psychology 主要400 被引用 3,386
- W0133 主観的幸福感――30年の進歩 Diener(1999) Psychological Bulletin 主要400 被引用 3,418
- W0168 エネルギー、パーソナリティ、健康について:ウェルビーイングの動的な反映としての主観的活力 Ryan(1997) Journal of Personality 主要400 被引用 2,768
- W2333 最適な自尊感情の概念化に向けて(ターゲット論文) Kernis(2003) Psychological Inquiry 主要400 被引用 1,762
- W0285 日々のウェルビーイング:自律性・有能感・関係性の役割 Reis(2000) Personality and Social Psychology Bulletin 被引用 2,209
- W0432 医学生および医学部進学課程の学生に対するマインドフルネスストレス低減法の効果 Shapiro(1998) Journal of behavioral medicine 被引用 1,646
ほか 2 件
後続研究(この論文を引用している) 15本
- W0022 自己報告式の評価法を用いたマインドフルネスの側面の探究 Baer(2006) Assessment (Odessa, Fla.) 主要400 被引用 7,685
- W0034 自己決定理論:人間の動機づけ・発達・健康のマクロ理論 Deci(2008) Canadian Psychology/Psychologie canadienne 主要400 被引用 6,067
- W0066 マインドフルネスのメカニズム Shapiro(2006) Journal of Clinical Psychology 主要400 被引用 3,959
- W0068 マインドフルネス:理論的基礎とその有益な効果のエビデンス Brown(2007) Psychological Inquiry 主要400 被引用 3,774
- W0078 マインドフルネスストレス低減法と健康上の恩恵:メタ分析 Grossman(2004) Journal of Psychosomatic Research 主要400 被引用 4,275
- W0082 瞑想者と非瞑想者のサンプルにおける五因子マインドフルネス質問紙の構成概念妥当性 Baer(2008) Assessment (Odessa, Fla.) 主要400 被引用 3,025
- W0123 マインドフルネスが心理的健康に与える効果:実証研究のレビュー Keng(2011) Clinical Psychology Review 主要400 被引用 2,740
- W0166 心理的成長と脆弱性について:統一原理としての基本的心理欲求の充足と不満 Vansteenkiste(2013) Journal of Psychotherapy Integration 主要400 被引用 2,011
- W0177 開かれた心が人生を築く:慈悲の瞑想によるポジティブ感情が重要な個人的資源を築く Fredrickson(2008) Journal of Personality and Social Psychology 主要400 被引用 2,348
- W0189 主観的ウェルビーイング研究の進展 Diener(2018) Nature Human Behaviour 主要400 被引用 1,748
- W0209 マインドフルネス介入 Creswell(2017) Annual Review of Psychology 主要400 被引用 1,567
- W0239 コンパッションの探究:セルフ・コンパッションと精神病理の関連についてのメタ分析 Macbeth(2012) Clinical Psychology Review 主要400 被引用 1,833
ほか 3 件
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- 同年同分野で
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- Mindfulness and Compassion Interventions
- 主要400の選定
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