人間のフラリッシングの促進について
On the promotion of human flourishing
T. VanderWeele(2017)Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America, 114(31), 8148–8156
幸福・健康・意味・人格・人間関係を含む広いフラリッシング概念を示し、その主要な決定要因と測定法を提案した。
要旨根拠:抄録
社会科学や医学の多くの研究は、所得や特定の病気、ポジティブ感情といった狭いアウトカムだけに注目してきた。本論文はヴァンダーウィールが、人間のフラリッシング(=人生のあらゆる面が良好な状態)を、心身の健康、幸福と生活満足、意味と目的、人格と美徳、親密な人間関係を含む広い概念として捉えることを提案した総説である。縦断研究、実験、準実験の証拠を概観し、家族、仕事、教育、宗教的コミュニティへの参加といったフラリッシングの主要な決定要因を検討した。そのうえで、これらの領域を測るフラリッシングの尺度を提案した。より広いフラリッシング概念が政策と今後の生物医学・社会科学研究に与える含意も論じている。
関係メモ——この研究のその後
- 後続・発展W1274 VanderWeele(2020)がウェルビーイング測定の選び方を提言し、W1288 VanderWeele(2019)が健康概念の再構想へ広げた。W1440 Chen(2020)の宗教参加研究やW1152 Kim(2021)の生活満足と健康の研究などアウトカムワイド縦断分析が続き、W1502 Okuzono(2022)が日本の高齢者で生きがいの効果を検証した。のちに一覧外:Global Flourishing Study(VanderWeeleら)へ発展した
反証・修正は確信があるものだけ書いています。書かれていない=否定されていない、ではありません。
研究のつながり
この一覧(世界 1,782本)の中での引用関係です。引用している=支持している、とは限りません。
先行研究(この論文が引用している) 14本
- W0005 人生満足度尺度(Satisfaction With Life Scale) Diener(1985) Journal of Personality Assessment 主要400 被引用 31,990
- W0013 幸福がすべてか?――心理的幸福感の意味の探究 Ryff(1989) Journal of Personality and Social Psychology 主要400 被引用 14,608
- W0043 新しいウェルビーイング尺度:フラリッシングとポジティブ・ネガティブな感情を測る短縮尺度 Diener(2010) Social Indicators Research 主要400 被引用 4,673
- W0049 人生の意味尺度(MLQ):人生の意味の存在と探求の測定 Steger(2006) Journal of Counseling Psychology 主要400 被引用 4,717
- W0072 主観的幸福の尺度:信頼性と構成概念妥当性の予備的検証 Lyubomirsky(1999) Social Indicators Research 主要400 被引用 4,087
- W0089 主観的幸福感:幸福の科学と国民幸福指標の提案 Diener(2000) American Psychologist 主要400 被引用 3,789
- W0142 失業は精神的健康を損なう:メタ分析 Paul(2009) Journal of Vocational Behavior 主要400 被引用 2,551
- W0223 失業中の心理的・身体的ウェルビーイング:メタ分析研究 McKee-Ryan(2005) Journal of Applied Psychology 主要400 被引用 2,165
- W0250 欧州のフラリッシング:ウェルビーイングを定義する新たな概念枠組みの適用 Huppert(2011) Social Indicators Research 主要400 被引用 1,731
- W0435 ポジティブな心理的ウェルビーイングと死亡率:前向き観察研究の定量的レビュー Chida(2008) Psychosomatic Medicine 主要400 被引用 1,498
- W0535 失業は生活満足度のセットポイントを変える Lucas(2004) Psychology Science 主要400 被引用 1,272
- W0573 宗教、社会的ネットワーク、生活満足 Lim(2010) American Sociological Review 主要400 被引用 1,019
ほか 2 件
後続研究(この論文を引用している) 7本
- W1502 生きがいとその後の健康・ウェルビーイング:日本の高齢者における縦断的アウトカムワイド分析 Okuzono(2022) The Lancet Regional Health - Western Pacific 主要400 被引用 72
- W1152 高齢者における生活満足度とその後の身体的・行動的・心理社会的健康 Kim(2021) Milbank Quarterly 被引用 224
- W1274 ウェルビーイング測定尺度の選択に関する現時点での推奨 VanderWeele(2020) Preventive Medicine 被引用 206
- W1288 健康を再考する:フラリッシング VanderWeele(2019) Journal of the American Medical Association (JAMA) 被引用 220
- W1332 レジリエントな加齢:健康な加齢促進の標的としての心理的ウェルビーイングと社会的ウェルビーイング Kim(2021) Gerontology and Geriatric Medicine 被引用 146
- W1440 宗教礼拝への参加と成人期を通じたその後の健康とウェルビーイング:3つの前向きコホートからのエビデンス Chen(2020) International Journal of Epidemiology 被引用 131
- W1467 人生のウェルビーイングと仕事のウェルビーイング:どちらが先か?縦断研究からのエビデンス Węziak-Białowolska(2020) Frontiers in Public Health 被引用 130
読む・引用する
- 論文ページ
- https://doi.org/10.1073/pnas.1702996114
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- DOI
- 10.1073/pnas.1702996114
文献表記(APA第7版)
影響力の指標
- 著名度スコア
- 77.9 / 100 スコアとは
- 被引用数
- Semantic Scholar 1,122(うち影響引用 114)・ OpenAlex 1,393
- 年あたり被引用
- 112.2
- FWCI
- 32.9(同年・同分野の平均の何倍引用されたか)
- 同年同分野で
- 上位 0.1%未満
- 分野(OpenAlex)
- Psychological Well-being and Life Satisfaction
- 主要400の選定
- 著名度スコア上位(概念・年代枠内)
被引用数の取得日:Semantic Scholar 2026-10-01、OpenAlex 2026-10-02。Google Scholar より少なめに出るデータベースの値なので、順位の目安としてお使いください。
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- 調査・報告書Global Flourishing Study(グローバル・フラーリシング・スタディ)22か国・20万人以上を毎年追跡し、幸福・健康・意味・人柄・人間関係・経済の6領域を測るパネル調査。
- 名言集良い人間関係が、私たちを幸福にし、健康にする。以上ロバート・ウォールディンガー
- 名言集75年にわたる研究の結論を一言で言えば ── 幸福とは愛である。以上ジョージ・ヴェイラント
- 禅語百選把手共行手を取り合って、ともに行く。師と弟子、仏と自分が一つになって歩む。あるいは、仲間と手を携えて道を行く。
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