有能感欲求の充足(Competence, SDT)
物事をうまくやれている・効力を発揮できている感覚
幸せへの効果の大きさ
人生満足とr=.25(補正ρ=.32、k=7、N=3,182)。一般well-beingとはr=.49(k=16)で3欲求中最大
PA正(r=.45〜.48、3欲求中最大)・NA負(r=−.32〜−.33)
- ほかの幸福度指標
- バーンアウト負(r=−.25)・エンゲージメント正(r=.33)。学業達成とr=.20(青年、3欲求中最大)
- なぜ効くのか
- 挑戦と達成のフィードバック→自己効力・熟達感→活力
- 幸せの4因子
- やってみよう やってみよう →有能感充足 →幸福度
こうすると更に効く
有能感は挑戦と、その結果のフィードバックで育ちます。簡単すぎず難しすぎない課題を選び、進み具合が見えるようにするのがコツです。ポジティブ感情との関連は3欲求のなかで最大(r=.45〜.48)で、一般的な幸福感との関連も最大です(Stanley, Schutte & Phillips, 2021; Van den Broeck et al., 2016)。他人との比較ではなく、過去の自分と比べて「できるようになったこと」を数えると有能感は積み上がりやすいです。青年では学業達成ともつながります(Meng et al., 2026)。
気をつけること
相関研究が中心なので、幸せな人が有能感を感じやすいという逆方向も否定できません。人生満足との値(r=.25)は職場のメタ分析で、感情との値は一般標本から来ているので、数字の出どころが違う点に注意です。有能感を「他人より優れている」と混同すると比較競争になりますし、自己効力感や達成とも概念が重なります。できない自分を責める材料にしないこと、それでも苦しさが続くときは専門家に相談してください。
最初の一歩
今日、ちょっとだけ難しいけれど手が届きそうなことを1つやってみてください。終わったら「前よりできるようになったこと」を1行メモする、くらいから始めてみましょう。
主要な研究
- A review of self-determination theory's basic psychological needs at work(Van den Broeck, Ferris, Chang & Rosen, 2016, J Management)
- A meta-analytic investigation of the relationship between basic psychological need satisfaction and affect(Stanley, Schutte & Phillips, 2021, J Positive School Psychol)
- The relationship between basic psychological needs and academic achievement in adolescents: A three-level meta-analysis(Meng et al., 2026, J Youth Adolesc)
メモ:既収載『自己効力感』『熟達・達成』と概念的に重なる(有能感はSDTの欲求充足としての測定)。人生満足r=.25は職場メタ、affectのrはStanleyの一般標本メタ。相関研究中心
原典と照合済み(3次)。効果の大きさは代表的な研究の値で、相関は因果を意味しません。
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