ポジティブ回想(Positive Reminiscence)
楽しかった記憶を意図的に思い出し味わう短時間の練習
幸せへの効果の大きさ
(推定) 1日2回×1週間のポジティブ回想で『幸せと感じる時間の割合』が上昇(Bryant, Smart & King 2005、学生実験)。人生満足尺度は未使用
PA上昇が主(短期)。心的イメージによる回想が記念品を使う回想より効果大(Bryant 2005)
- ほかの幸福度指標
- savoring(味わい)信念・幸福感(%時間)。高齢者のナラティブ回想で幸福感(OHQ)上昇(Yousefi 2015、n=29)
- なぜ効くのか
- 肯定的記憶の再体験→PA喚起・自己連続性の確認・savoring能力の強化
- 幸せの4因子
- ありがとう ありがとう
こうすると更に効く
1日2回、1週間のポジティブ回想で『幸せだと感じる時間の割合』が増えた学生実験があり、記念品を使うより心の中でイメージを思い浮かべるほうが効果が大きかったそうです(Bryant, Smart & King, 2005)。コツは、出来事のあらすじではなく、そのときの光や音、誰の声がしたかなど五感の細部を思い出すこと。これは『味わい(savoring)』の練習なので、短くても毎日繰り返すほうが向いています。高齢者ではナラティブ回想で幸福感が上がった小規模報告もあります(Yousefi et al., 2015)。
気をつけること
根拠は学生対象の少数実験が中心でメタ分析はなく、効果は短期で小さいので『かもしれない』の段階です。人生満足尺度は使われていません。過去を美化して『それに比べて今は』と落ち込む形になると逆効果なので、記憶を味わったら今日の小さな楽しみに戻るのがポイントです。過去の整理を扱う回想療法とは別物です。
最初の一歩
今日、通勤や家事の合間に、楽しかった場面を1つ、1分だけ五感で思い出してみてください。
主要な研究
- Using the past to enhance the present: Boosting happiness through positive reminiscence(Bryant, Smart & King, 2005, J Happiness Stud)
- The effect of narrative reminiscence on happiness of elderly women(Yousefi et al., 2015, Iran Red Crescent Med J)
メモ:学生対象の少数実験が中心でメタ分析なし。回想療法(N084)は人生全体の統合を扱う構造化介入であり、本行は『楽しい記憶を味わう』PPI技法として弁別。効果は短期・小。『味わい(savoring)』行と重複の可能性
原典と照合済み(3次)。効果の大きさは代表的な研究の値で、相関は因果を意味しません。
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