世界の論文 ・ A06 幸福の経済学(所得・失業・格差) ・ W0369
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なぜ失業者はこれほど不幸なのか?パネルデータによる証拠
Why Are the Unemployed So Unhappy? Evidence from Panel Data
Liliana Winkelmann, R. Winkelmann(1998)Economica, 65(257), 1–15
ひとことで
失業と生活満足
ドイツのパネルデータで、失業は生活満足を大きく下げ、その影響の大半は所得減少以外の非金銭的コストによることを示した。
要旨根拠:抄録
失業が幸福を下げるのは収入が減るからなのか、それ以外の理由によるのかを検証した研究である。ドイツの労働年齢の男性の生活満足を追跡した縦断データを用い、個人固有の固定効果(=性格など本人に固有で変わらない要因)を統制して分析した。その結果、失業は生活満足に大きな悪影響を及ぼすことが示された。しかも、その非金銭的な影響は、失業に伴う所得減少による影響よりもはるかに大きかった。失業対策は所得補償だけでは不十分であり、仕事がもたらす役割や社会的つながりなどの非金銭的な価値に目を向ける必要があることを示唆する。
関係メモ——この研究のその後
- 先行・基盤W1423 Korpi(1997)のスウェーデン若年者研究に続き、個人固定効果を用いたパネル分析で失業の非金銭的コストを示した
- 後続・発展W0445 Clark(2008)が失業にはほとんど適応しないことを、W0535 Lucas(2004)が失業でセットポイント自体が下がることを示した
- W0142 Paul(2009)とW1413 Gedikli(2022)のメタ分析が、失業による幸福・精神的健康の低下と適応の不完全さを確認した
反証・修正は確信があるものだけ書いています。書かれていない=否定されていない、ではありません。
研究のつながり
この一覧(世界 1,782本)の中での引用関係です。引用している=支持している、とは限りません。
先行研究(この論文が引用している) 3本
- W2332 経済成長は人間の暮らしを改善するか?――いくつかの実証的証拠 Easterlin(1974) Nations and Households in Economic Growth(書籍の章) 主要400 被引用 4,788
- W0163 全員の所得を上げれば全員の幸福は増すのか Easterlin(1995) Journal of Economic Behavior & Organization 主要400 被引用 3,137
- W1423 効用は就業状態と関係するか:スウェーデンの若者における就業・失業・労働市場政策と主観的ウェルビーイング Korpi(1997) Labour Economics 被引用 250
後続研究(この論文を引用している) 15本
- W0073 経済学者は幸福研究から何を学べるか Frey(2001) Social Science Research Network 主要400 被引用 4,078
- W0076 相対所得、幸福、効用:イースタリン・パラドックスとその他の謎の説明 Clark(2008) Journal of Economic Literature 主要400 被引用 3,386
- W0085 何が私たちを幸せにするのか、本当に分かっているのか:主観的幸福感に関連する要因についての経済学文献のレビュー Dolan(2008) Journal of Economic Psychology 主要400 被引用 3,172
- W0103 幸福の決定要因の推定において方法論はどれほど重要か Ferrer-i-Carbonell(2004) The Economic Journal 主要400 被引用 3,400
- W0334 幸福と経済パフォーマンス Oswald(1997) The Economic Journal 主要400 被引用 1,990
- W0445 生活満足度の遅れと先行:ベースライン仮説の検証 Clark(2008) Social Science Research Network 主要400 被引用 1,215
- W2349 幸福と生産性 Oswald(2015) Journal of Labor Economics 主要400 被引用 1,023
- W0232 不平等と幸福:アメリカ人とヨーロッパ人は異なるのか Alesina(2004) Journal of Public Economics 被引用 2,012
- W0322 ウェルビーイングは生涯を通じてU字型か? Blanchflower(2008) Social Science & Medicine (1967) 被引用 1,618
- W0348 幸福のマクロ経済学 Tella(2003) Review of Economics and Statistics 被引用 1,774
- W0363 心理的ウェルビーイング:その原因と結果に関するエビデンス Huppert(2009) Applied Psychology Health and Well-Being 被引用 1,504
- W0365 幸福・経済・制度 Frey(2000) Social Science Research Network 被引用 1,774
ほか 3 件
読む・引用する
- 論文ページ
- https://doi.org/10.1111/1468-0335.00111
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- DOI
- 10.1111/1468-0335.00111
文献表記(APA第7版)
Winkelmann, L., & Winkelmann, R. (1998). Why Are the Unemployed So Unhappy? Evidence from Panel Data. Economica, 65(257), 1–15. https://doi.org/10.1111/1468-0335.00111
影響力の指標
- 著名度スコア
- 76.1 / 100 スコアとは
- 被引用数
- Semantic Scholar 1,903(うち影響引用 87)・ OpenAlex 1,672
- 年あたり被引用
- 65.6
- FWCI
- 42.6(同年・同分野の平均の何倍引用されたか)
- 同年同分野で
- 上位 0.1%未満
- 分野(OpenAlex)
- Employment and Welfare Studies
- 主要400の選定
- 著名度スコア上位(概念・年代枠内)
被引用数の取得日:Semantic Scholar 2026-10-01、OpenAlex 2026-10-02。Google Scholar より少なめに出るデータベースの値なので、順位の目安としてお使いください。
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