世界の論文 ・ A05 感情的幸福(ポジティブ感情・快楽的) ・ W0452
主要400 幸せそのもの レビュー
ポジティブ感情とネガティブ感情の双極性について
On the bipolarity of positive and negative affect.
J. Russell, James M. Carroll(1999)Psychological bulletin, 125(1), 3–30
ひとことで
快感情と不快感情の双極性
測定誤差や回答形式を考慮すると、ポジティブ感情とネガティブ感情は独立ではなく一つの軸の両極として説明できることを論じた。
要旨根拠:抄録
ポジティブ感情とネガティブ感情は、一本の軸の両端(双極)なのか、それとも互いに独立した二つの次元なのかという問題は長く議論されてきた。本論文は、従来の分析が「双極なら両者の相関は常に一定の強い負になるはず」という誤った前提に立っていたと指摘した。実際に予測される相関は、評定の時間枠、回答形式、項目の選び方によって変わり、観測される相関は測定誤差にも左右される。双極モデルの実際の予測を踏まえ誤差を考慮すると、両者が独立であるという証拠はほとんどなく、双極性で既存データを簡潔に説明できると結論づけた。感情的幸福をどう測り解釈するかに関わる基礎的な論考である。
関係メモ——この研究のその後
- 先行・基盤W0504 Barrett(1998)の感情構造の研究を踏まえた
- 論争W0002 Watson(1988)のPANASに代表される「ポジティブ感情とネガティブ感情は独立」という立場に対し双極性を主張した。一覧外:Watson & Tellegen(1999)が同誌で応答し、感情構造の論争となった
反証・修正は確信があるものだけ書いています。書かれていない=否定されていない、ではありません。
研究のつながり
この一覧(世界 1,782本)の中での引用関係です。引用している=支持している、とは限りません。
先行研究(この論文が引用している) 2本
- W0504 現在の感情の構造における独立性と両極性 Barrett(1998) Journal of Personality and Social Psychology 被引用 1,413
- W1032 強度と頻度――ポジティブ感情とネガティブ感情の基底にある次元 Diener(1985) Journal of Personality and Social Psychology 被引用 739
後続研究(この論文を引用している) 10本
- W0019 仕事の要求度、仕事の資源、およびそれらとバーンアウト・エンゲージメントとの関係:多サンプル研究 Schaufeli(2004) Journal of Organizational Behavior 主要400 被引用 9,671
- W0031 心的外傷後成長:概念的基盤と実証的エビデンス Tedeschi(2004) Psychological Inquiry 主要400 被引用 6,498
- W0117 ポジティブ・ネガティブ感情尺度(PANAS):大規模な非臨床サンプルにおける構成概念妥当性、測定特性、基準値 Crawford(2004) British Journal of Clinical Psychology 主要400 被引用 3,054
- W0130 ウェルビーイングの最適化:2つの研究伝統の実証的な出会い Keyes(2002) Journal of Personality and Social Psychology 主要400 被引用 3,299
- W0435 ポジティブな心理的ウェルビーイングと死亡率:前向き観察研究の定量的レビュー Chida(2008) Psychosomatic Medicine 主要400 被引用 1,498
- W0218 ポジティブ感情とコーピングのもう一つの側面 Folkman(2000) American Psychologist 被引用 2,492
- W0706 ポジティブ・ヘルス:ウェルビーイングと生物学をつなぐ Ryff(2004) Philosophical transactions of the Royal Society of London. Series B, Biological sciences 被引用 919
- W0870 心理的ウェルビーイングとイルビーイング:生物学的相関は別個か、鏡像か Ryff(2006) Psychotherapy and Psychosomatics 被引用 666
- W1119 自己知覚されたウェルビーイングの測定尺度 Mcdowell(2010) Journal of Psychosomatic Research 被引用 382
- W1221 ストレスがあっても幸せ?幸福と知覚されたストレスの関係の検討 Schiffrin(2009) Journal of Happiness Studies 被引用 355
読む・引用する
- 論文ページ
- https://doi.org/10.1037/0033-2909.125.1.3
- 無料で読めるか
- × 有料(非OA)
- DOI
- 10.1037/0033-2909.125.1.3
文献表記(APA第7版)
Russell, J. A., & Carroll, J. M. (1999). On the bipolarity of positive and negative affect. Psychological bulletin, 125(1), 3–30. https://doi.org/10.1037/0033-2909.125.1.3
影響力の指標
- 著名度スコア
- 72 / 100 スコアとは
- 被引用数
- Semantic Scholar 1,577(うち影響引用 89)・ OpenAlex 1,403
- 年あたり被引用
- 56.3
- FWCI
- 43.1(同年・同分野の平均の何倍引用されたか)
- 同年同分野で
- 上位 0.1%未満
- 分野(OpenAlex)
- Emotions and Moral Behavior
- 主要400の選定
- 著名度スコア上位(概念・年代枠内)
被引用数の取得日:Semantic Scholar 2026-10-01、OpenAlex 2026-10-02。Google Scholar より少なめに出るデータベースの値なので、順位の目安としてお使いください。
つながり ほかの保存版コレクションから、内容の近いもの
- 幸せに効くこと感情強度(Affect Intensity)感情が強いかどうかは幸せを決めない。決めるのは「頻度」
- 幸せに効くこと外向性外向性はポジティブ感情の「体質」、でも内向的でも幸せな道はある
- 発達マップ組織版:ポジティブ感情5つの発達段階で比べた表・サーベイ・診断とWBC組織版の読み方
- 名言集自尊感情とは、自己に対する肯定的または否定的な態度であるモリス・ローゼンバーグ
- 名言集人間であることへの許可 ── 不安も嫉妬も悲しみも、あらゆる感情を自分に許すことタル・ベン・シャハー
- 思想マップ悩み相談:自分が嫌い自分・まず読むなら 仏教(浄土)/仏教(上座部)/ユング(分析心理学)
- 禅語百選任運自在運(はこび)に任せて自在。流れに逆らわず、しかし流されるのでもなく、おのずからなる動きに身を委ねること。
- 調査・報告書主観的幸福を測る――OECDガイドライン主観的幸福を調査で測るときの質問文・尺度・聞く順番などを定めたOECDの国際的な指針。
内容の近さをAIで自動計算して選んでいます。保存版コレクションの一覧 →