世界の論文 ・ B10 自尊感情・自己受容・自己肯定 ・ W2334
主要400 ありのままに 理論
自己価値の随伴性
Contingencies of self-worth.
Jennifer Crocker, Connie T. Wolfe(2001)Psychological Review, 108(3), 593–623
ひとことで
自尊感情の随伴性理論
自尊感情は人によって異なる領域(外見・承認・学業など)の成否に依存しており、その依存の仕方が感情と行動を左右するという理論を提案した。
要旨根拠:抄録
自尊感情の研究は特性としての自尊感情の高さにほぼ限られ、自尊感情が何に依存しているか(随伴性)という、より重要かもしれない側面が見過ごされてきた。ジェームズは、自尊感情は自己価値を賭けている領域での成功や失敗に応じて、普段の水準の周りで上下すると論じた。本論文はこの洞察にもとづき、自己価値の随伴性を重視した全体的な自尊感情のモデルを提示した。このモデルは、自尊感情が感情・認知・行動の自己調整にどう関わるか、社会問題にいつ関わるか、偏見の対象となる人が必ずしも自尊感情が低くないのはなぜか、抑うつとどう因果的に関係するかなどの理解に役立つとしている。
関係メモ——この研究のその後
- 先行・基盤W0225 Leary(1995)のソシオメーター仮説(自尊感情は他者からの受容の指標)やW0222 Deci & Ryan(1994)の内在化論を背景に、自尊感情の水準より「何に依存しているか」を問う枠組みを提示した
- 後続・発展W2333 Kernis(2003)が随伴性を「脆い自尊感情」の一要素として最適な自尊感情論に組み込み、W0962 Assor(2004)が親の条件付きの関心が子どもに情緒的コストをもたらすことを示した
- 論争W2307 Baumeister(2003)が高い自尊感情そのものの効用は限定的と結論し、自尊感情を追い求めること自体の是非が議論された。W0041 Neff(2003)はその代替として成否に依存しないセルフ・コンパッションを提唱し、W0837 Orth & Robins(2022)は縦断研究の蓄積から高自尊感情の効用を改めて肯定した
反証・修正は確信があるものだけ書いています。書かれていない=否定されていない、ではありません。
この論文が出てくる研究の系譜
研究のつながり
この一覧(世界 1,782本)の中での引用関係です。引用している=支持している、とは限りません。
先行研究(この論文が引用している) 15本
- W0016 主観的幸福感 Diener(1984) Psychological bulletin 主要400 被引用 14,738
- W0047 自己不一致:自己と感情を関係づける理論 Higgins(1987) Psychology Review 主要400 被引用 7,060
- W0048 幻想とウェルビーイング——メンタルヘルスに関する社会心理学的視点 Taylor(1988) Psychological bulletin 主要400 被引用 8,186
- W0157 社会的スティグマと自尊感情:スティグマの自己防衛的性質 Crocker(1989) Psychological Review 主要400 被引用 3,530
- W0222 内在化を促す:自己決定理論の視点から Deci(1994) Journal of Personality 主要400 被引用 2,641
- W0225 対人関係のモニターとしての自尊感情:ソシオメーター仮説 Leary(1995) Journal of Personality and Social Psychology 主要400 被引用 2,574
- W0251 脅かされた自己愛と暴力・攻撃性の関係:高い自尊感情の暗い側面 Baumeister(1996) Psychology Review 主要400 被引用 2,416
- W0258 幸せなのは誰か Myers(1995) Psychological Science 主要400 被引用 2,605
- W0266 肯定的な自己評価への欲求は普遍的か Heine(1999) Psychology Review 主要400 被引用 2,257
- W0290 社会心理学における下方比較の原理 Wills(1981) Psychological Bulletin 主要400 被引用 2,755
- W0319 状態自尊感情を測定する尺度の開発と妥当性検証 Heatherton(1991) Journal of Personality and Social Psychology 主要400 被引用 2,153
- W0454 個人的努力目標――パーソナリティと主観的幸福感へのアプローチ Emmons(1986) Journal of Personality and Social Psychology 主要400 被引用 1,766
ほか 3 件
後続研究(この論文を引用している) 6本
- W0208 短時間の社会的所属介入がマイノリティ学生の学業成績と健康を改善する Walton(2011) Science 主要400 被引用 1,933
- W2333 最適な自尊感情の概念化に向けて(ターゲット論文) Kernis(2003) Psychological Inquiry 主要400 被引用 1,762
- W0413 畏敬、小さな自己、そして向社会的行動 Piff(2015) Journal of Personality and Social Psychology 主要400 被引用 992
- W0495 自尊感情の発達 Orth(2014) Current Directions in Psychological Science 被引用 1,079
- W0796 健常なナルシシストは心理的に健康か?:自尊感情が鍵 Sedikides(2004) Journal of Personality and Social Psychology 被引用 757
- W0962 親の条件つき承認がもたらす感情的コスト:自己決定理論による分析 Assor(2004) Journal of Personality 被引用 559
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- 論文ページ
- https://doi.org/10.1037/0033-295X.108.3.593
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- DOI
- 10.1037/0033-295X.108.3.593
文献表記(APA第7版)
Crocker, J., & Wolfe, C. (2001). Contingencies of self-worth. Psychological Review, 108(3), 593–623. https://doi.org/10.1037/0033-295x.108.3.593
影響力の指標
- 著名度スコア
- 60.4 / 100 スコアとは
- 被引用数
- Semantic Scholar 1,555(うち影響引用 5)・ OpenAlex 1,555
- 年あたり被引用
- 59.8
- FWCI
- 40.6(同年・同分野の平均の何倍引用されたか)
- 同年同分野で
- 上位 0.1%未満
- 分野(OpenAlex)
- Psychological Well-being and Life Satisfaction
- 主要400の選定
- 専門家判断(古典・定番)
- 注記
- S2の引用数(53)は分割レコードで過小のためOpenAlex値(1555)を使用/要旨の見直し(2026-10):掲載誌の正式名は Psychological Review(一覧の「Psychology Review」は誤記)/書誌を直した(2026-10):掲載誌 Psychology Review → Psychological Review
被引用数の取得日:Semantic Scholar 2026-10-01、OpenAlex 2026-10-02。Google Scholar より少なめに出るデータベースの値なので、順位の目安としてお使いください。
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