世界の論文 ・ A06 幸福の経済学(所得・失業・格差) ・ W0561
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幸福は相対的なものか?
Is happiness relative?
R. Veenhoven(1991)Social Indicators Research, 24(1), 1–34
ひとことで
幸福相対説の検証
幸福は他者や過去との比較だけで決まるという相対説を検討し、幸福は欲求の充足に根ざしており単に相対的ではないと論じた。
要旨根拠:抄録
「幸福は相対的だ」という理論は、幸福は比較から生じ、比較の基準は順応し、基準は恣意的に作られるという前提に立ち、幸福は実際の生活の質に左右されない、生活条件の変化は短期的にしか影響しない、人はふつう自分の人生に中立的だ、などと予測する。近年の研究はこの理論を支持するとされてきたが、本論文はそれを検証し、誤りだとした。実際には、人は貧困・戦争・孤立などの悪条件では不幸になりやすく、一部の条件の改善や悪化は幸福に長く影響し、過去の苦難は後の幸福を高めず、人はふつう自分の人生に肯定的である。人生全体の評価は比較だけでなく、生物心理学的な基本的欲求の充足に根ざす感情にも左右されるとした。
関係メモ——この研究のその後
- 先行・基盤W0470 Brickman(1978)の宝くじ当選者研究とW2332 Easterlin(1974)の所得と幸福の逆説が提起した「幸福は相対的」という見方に対し、欲求充足説から反論した
- 論争相対所得説をとるW0163 Easterlin(1995)やW0551 Easterlin(2010)と、所得増が幸福を高めるとするW2341 Stevenson(2008)やW1070 Hagerty(2003)の間でイースタリンのパラドクスをめぐる論争が続いた
- 後続・発展W0623 Diener(1993)が所得と幸福の関係は相対か絶対かを検証し、W0174 Luttmer(2005)は近隣の所得が高いと幸福が下がるという相対効果を示しており、相対比較の影響は一部で確認されている
反証・修正は確信があるものだけ書いています。書かれていない=否定されていない、ではありません。
研究のつながり
この一覧(世界 1,782本)の中での引用関係です。引用している=支持している、とは限りません。
先行研究(この論文が引用している) 5本
- W2332 経済成長は人間の暮らしを改善するか?――いくつかの実証的証拠 Easterlin(1974) Nations and Households in Economic Growth(書籍の章) 主要400 被引用 4,788
- W0470 宝くじ当選者と事故の被害者——幸福は相対的か? Brickman(1978) Journal of Personality and Social Psychology 主要400 被引用 2,198
- W1172 身体障害への長期的適応――ソーシャルサポート・統制感・自己非難の役割 Schulz(1985) Journal of Personality and Social Psychology 主要400 被引用 547
- W1393 超富裕層の幸福 Diener(1985) Social Indicators Research 被引用 355
- W2203 国の豊かさと個人の幸福 Veenhoven(1989) 被引用 72
後続研究(この論文を引用している) 15本
- W0108 高所得は人生評価を高めるが感情的ウェルビーイングは高めない Kahneman(2010) Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America 主要400 被引用 3,013
- W0119 性格、文化、主観的幸福感:人生の感情的・認知的評価 Diener(2003) Annual Review of Psychology 主要400 被引用 3,573
- W0130 ウェルビーイングの最適化:2つの研究伝統の実証的な出会い Keyes(2002) Journal of Personality and Social Psychology 主要400 被引用 3,299
- W0163 全員の所得を上げれば全員の幸福は増すのか Easterlin(1995) Journal of Economic Behavior & Organization 主要400 被引用 3,137
- W0174 隣人はマイナス要因:相対所得とウェルビーイング Luttmer(2005) SSRN Electronic Journal 主要400 被引用 2,415
- W0263 所得・健康・ウェルビーイングの世界比較:ギャラップ世界調査からのエビデンス Deaton(2008) Journal of Economic Perspectives 主要400 被引用 1,728
- W0329 生活満足度と自尊感情の異文化間相関 Diener(1995) Journal of Personality and Social Psychology 主要400 被引用 2,115
- W0334 幸福と経済パフォーマンス Oswald(1997) The Economic Journal 主要400 被引用 1,990
- W0353 国家の主観的幸福感を予測する要因 Diener(1995) Journal of Personality and Social Psychology 主要400 被引用 1,914
- W0444 主観的ウェルビーイング科学の進展と未解決の問い Diener(2018) Collabra: Psychology 主要400 被引用 946
- W0482 お金は主観的幸福感を高めるか Diener(2002) Social Indicators Research 主要400 被引用 1,464
- W0600 文化と主観的ウェルビーイング Tov(2013) Social indicators research series 主要400 被引用 905
ほか 3 件
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- 論文ページ
- https://doi.org/10.1007/BF00292648
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- DOI
- 10.1007/BF00292648
文献表記(APA第7版)
Veenhoven, R. (1991). Is happiness relative? Social Indicators Research, 24(1), 1–34. https://doi.org/10.1007/bf00292648
影響力の指標
- 著名度スコア
- 65.6 / 100 スコアとは
- 被引用数
- Semantic Scholar 1,465(うち影響引用 67)・ OpenAlex 1,339
- 年あたり被引用
- 40.7
- FWCI
- 5.3(同年・同分野の平均の何倍引用されたか)
- 同年同分野で
- 上位 4.5%
- 分野(OpenAlex)
- Psychological Well-being and Life Satisfaction
- 主要400の選定
- 著名度スコア上位(概念・年代枠内)
被引用数の取得日:Semantic Scholar 2026-10-01、OpenAlex 2026-10-02。Google Scholar より少なめに出るデータベースの値なので、順位の目安としてお使いください。
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