知覚された本来感とウェルビーイングの関係を理解する
Understanding the Relationship Between Perceived Authenticity and Well-Being
Grace N. Rivera, A. Christy, Jinhyun Kim et al.(2019)Review of General Psychology, 23(1), 113–126
主観的な本来感はウェルビーイングに独自に寄与するとし、それを「真の自己を指針とする」素朴理論から説明した。
要旨根拠:抄録
多くの哲学・心理学の伝統は、本来感(=自分らしくあること)がウェルビーイングを促すと考えてきた。しかし、自己を本当に知ることは難しい、あるいは真の自己など存在しないとする見方もあり、本来感の報告が望ましい行動に引きずられるという実証知見も測定の妥当性に疑問を投げかけていた。本論文は、これらの懸念にもかかわらず、主観的な本来感はウェルビーイングに独自に寄与すると主張した。著者らはその関係を、「真の自己を指針とする」と名づけた社会的認知的な素朴理論(=一般の人が持つ日常的な考え方)から説明した。人は本来感を、よい人生とは何かという文化的に共有された価値に沿って生きているかを判断する手がかりとして使うという。本来感の先行要因、効果の境界条件、素朴理論の文化差に関する今後の研究を呼びかけた。
研究のつながり
この一覧(世界 1,782本)の中での引用関係です。引用している=支持している、とは限りません。
先行研究(この論文が引用している) 15本
- W0001 自己決定理論と、内発的動機づけ・社会的発達・ウェルビーイングの促進 Ryan(2000) American Psychologist 主要400 被引用 41,852
- W0017 幸福と人間の潜在力について:快楽主義的・エウダイモニア的ウェルビーイング研究のレビュー Ryan(2001) Annual Review of Psychology 主要400 被引用 11,279
- W0109 汝自身を知り、汝自身になれ:心理的ウェルビーイングへのエウダイモニア的アプローチ Ryff(2008) Journal of Happiness Studies 主要400 被引用 3,018
- W0196 目標追求、欲求充足、縦断的ウェルビーイング:自己一致モデル Sheldon(1999) Journal of Personality and Social Psychology 主要400 被引用 2,498
- W0216 幸福の2つの概念:自己表出性(エウダイモニア)と快楽的享受の対比 Waterman(1993) Journal of Personality and Social Psychology 主要400 被引用 2,761
- W2333 最適な自尊感情の概念化に向けて(ターゲット論文) Kernis(2003) Psychological Inquiry 主要400 被引用 1,762
- W0427 本来的なパーソナリティ:理論的・実証的な概念化と本来感尺度の開発 Wood(2008) Journal of Counseling Psychology 主要400 被引用 1,186
- W0541 本来感の多成分的概念化:理論と研究 Kernis(2006) Advances in experimental social psychology 主要400 被引用 1,017
- W0681 特性としての自己と本当の自己:ビッグファイブ特性の役割間変動と、心理的本来感および主観的幸福感との関係 Sheldon(1997) Journal of Personality and Social Psychology 被引用 1,019
- W0787 ウェルビーイング予測におけるナラティブ・アイデンティティの増分的妥当性 Adler(2016) Personality and Social Psychology Review 被引用 527
- W1017 SNSにおける本来感と幸福:オンラインの本来感とSNSコミュニケーションのポジティビティ・バイアスの効果に関する2時点縦断研究 Reinecke(2014) Computers in Human Behavior 被引用 422
- W1188 汝自身:真の自己概念のアクセス可能性と人生の意味 Schlegel(2009) Journal of Personality and Social Psychology 被引用 384
ほか 3 件
後続研究(この論文を引用している) 1本
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- https://doi.org/10.1037/GPR0000161
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文献表記(APA第7版)
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- 被引用数
- Semantic Scholar 161(うち影響引用 9)・ OpenAlex 184
- 年あたり被引用
- 20.1
- FWCI
- 10.2(同年・同分野の平均の何倍引用されたか)
- 同年同分野で
- 上位 1.4%
- 分野(OpenAlex)
- Cultural Differences and Values
被引用数の取得日:Semantic Scholar 2026-10-01、OpenAlex 2026-10-02。Google Scholar より少なめに出るデータベースの値なので、順位の目安としてお使いください。
つながり ほかの保存版コレクションから、内容の近いもの
- 名言集本来感 ── 「自分自身である」という感覚は、自尊感情とは別に、人の幸福を支えている伊藤正哉・小玉正博
- 名言集本来性とは、自己疎外が少なく、自分の価値に沿って生き、外からの影響に呑み込まれていないことであるアレックス・ウッド
- 幸せに効くこと本来性(authenticity)「自分らしく生きている」感覚が、満足も意味も底上げする
- 禅語百選本来面目生まれる前から持っている、ありのままの本当の自分。社会的な役割や思い込みを剥がしたあとに残る、素顔。
- 禅語百選本来無一物人は本来、何一つ持っていない。執着すべきものも、磨くべき汚れも、もともと無い。
- 発達マップウェルビーイングに取り組むために必要なこと(前提条件)5つの発達段階で比べた表・幸せの4因子(個人)
- 思想マップ実存主義幸福ではなく、不安と無意味を引き受けて自ら意味を創り出す生の本来性(自分の生を自分で引き受けること)が問われる
- 調査・報告書英国国家統計局 国民のウェルビーイング測定(個人のウェルビーイング)英国政府の統計局が、4つの質問で国民の主観的ウェルビーイングを毎年測り、自治体別にも公表する仕組み。
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