自己客体化(Self-Objectification)
自分の身体を他者の視線で評価対象として見る習慣(外見監視)
幸せへの効果の大きさ
(推定) 抑うつとの関連からの推定。人生満足との統合効果量は未確認
NA増が主:女性では身体羞恥・外見不安を媒介して抑うつと関連、青年期では直接効果、縦断2本で自己客体化の増加が抑うつ増加と並行(系統的レビュー、量的統合なし)。男性は混在
- ほかの幸福度指標
- 身体羞恥・身体不満足(メタ分析で中程度の正、318研究)、摂食障害、性機能、フロー・認知遂行の低下
- なぜ効くのか
- 客体化理論:外見監視が身体羞恥・不安を生み、内受容への気づきとフローを奪い抑うつ・摂食障害へ
- 幸せの4因子
- ありのままにを損なう ありのままに(逆)(外からの視線で自己を監視 →羞恥 →抑うつ)
こうすると更に効く
仕組みは客体化理論で、外見を監視する習慣が身体への羞恥と不安を生み、体の内側の感覚(お腹が空いた、疲れた)への気づきと没頭(フロー)を奪い、抑うつや摂食の問題につながる、というものです。和らげ方は、体を『見た目』ではなく『機能』(歩ける、動ける、休める)で捉え直すこと、外見比較を誘発するビジュアル中心のメディア接触を減らすこと、体の内側の感覚に注意を向ける時間を作ることです。女性では身体羞恥・外見不安が媒介する(Jones & Griffiths, 2015)ので、『恥ずかしい』という感情が出たときに、それが外からの視線を内面化したものだと気づくことが入り口になります。『ありのままに』の因子でいえば、自分の体を自分の側から見る練習です。
気をつけること
抑うつとの関連は系統的レビューで、異質性のため量的統合はされていません。メタ分析があるのは身体羞恥・身体不満足との関連(Saunders, Nutter, Waugh & Hayden, 2024)で、幸福度への影響は推定です。横断研究が中心で縦断は2本、標本は白人女性に偏っており、男性では結果が混在しています。外見に気を配ること自体が悪いわけではなく、『監視』が習慣化して内側の感覚を失うことが問題です。摂食の乱れや体への強い嫌悪が続くときは、専門家に相談してください。
最初の一歩
今日、鏡を見たときに外見ではなく『今日この体ができたこと』を1つ言ってみてください。SNSで外見比較をしている時間を10分減らすのも最初の一歩になります。
主要な研究
- Self-objectification and depression: An integrative systematic review(Jones & Griffiths, 2015, J Affect Disord)
- Testing body-related components of objectification theory: A meta-analysis of the relations between body shame, self-objectification, and body dissatisfaction(Saunders, Nutter, Waugh & Hayden, 2024, Body Image)
メモ:幸福アウトカム(抑うつ)のメタ分析はなく系統的レビュー(異質性のため量的統合せず)。メタ分析があるのは身体羞恥・身体不満足との関連。横断中心で因果は縦断2本。白人女性標本に偏る
原典と照合済み(3次)。効果の大きさは代表的な研究の値で、相関は因果を意味しません。
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