幸せに効くことリスト

幸福↓ 幸せを損なう 確度B大規模研究・複数の研究が一致

幼少期の転居

子ども期(0〜14歳)に住居を頻繁に移ること

引っ越しの多い子ども時代は、つながりの断絶が心に残る

幸せへの効果の大きさ

人生満足度(SWLS)
×負

(推定) 子ども期の転居は行動・情緒問題、青年期抑うつ、薬物使用の早期開始と関連(系統的レビュー、k=22、質の高い研究ほど効果は弱い)。デンマーク全出生コホート(N=1,439,363)で転居回数に応じてほぼ全ての精神障害リスクが上昇。人生満足の直接測定は未確認

感情のバランス(PANAS)
×負

(推定) NA増が主: 青年期抑うつ・情緒問題。転居が多いほど用量反応的にリスク増

ほかの幸福度指標
物質使用障害・人格障害・統合失調症・自殺企図のリスク増(登録研究)、10代妊娠、医療の継続性低下
なぜ効くのか
友人・学校・近隣ネットワークの繰り返しの断絶→所属感の喪失、転居の背景にある家族不安定(離婚・貧困)の影響
幸せの4因子
ありがとうを損なうなんとかなるを損なう ありがとう(逆)(友人関係の断絶)/なんとかなる(逆)

こうすると更に効く

子ども期の転居は行動・情緒問題、青年期抑うつ、薬物使用の早期開始と関連し(Jelleyman & Spencer, 2008)、デンマークの全出生コホート144万人では転居回数に応じてほぼ全ての精神障害リスクが上昇しました(Mok et al., 2016; Tseliou et al., 2016)。メカニズムは友人・学校・近隣のネットワークが繰り返し断ち切られて所属感を失うこと、そして転居の背景にある家族の不安定さ(離婚・貧困)です。だから緩衝材は、転居しても「つながりを切らない」工夫でしょうか。前の友人と連絡を保つ、新しい場所で早めに所属先(部活・習い事)を作る、転居の理由を子どもにきちんと説明する、といったことです。「ありがとう」(友人関係)と「なんとかなる」が逆向きになるので、転居の前後で人との接点を意識的に増やすのがコツです。

気をつけること

転居そのものか、転居を招く家族状況(離婚・失業・貧困)かの切り分けが難しく、交絡が大きいです。質の高い研究ほど効果が小さい点にも注意で、確度はBです。転勤族など安定した家庭の転居には外挿しにくく、引っ越しを全部悪者にするのは行き過ぎです。既収載の「親の離婚」「貧困」と重なります。転居後に子どもの落ち込みや不登校が続くときは、学校や専門機関に相談してください。

最初の一歩

周囲(親)ができることは、転居の前に子どもに理由と見通しを話し、転居後の最初の1か月は新しい居場所探しを一緒にすることです。子ども本人ができる小さなことは、前の学校の友達に1回連絡してみることでしょうか。

主要な研究

  • Residential mobility in childhood and health outcomes: a systematic review(Jelleyman & Spencer, 2008, J Epidemiol Community Health)
  • Full spectrum of mental disorders linked with childhood residential mobility(Mok, Webb, Appleby et al., 2016, J Psychiatr Res)
  • The impact of childhood residential mobility on mental health outcomes in adolescence and early adulthood: a record linkage study(Tseliou et al., 2016, J Epidemiol Community Health)

メモ:転居そのものか転居を招く家族状況(離婚・失業・貧困)かの分離が難しい(交絡)。質の高い研究ほど効果が小さい点に注意。転勤族など安定家庭の転居には外挿しにくい。既収載『親の離婚』『貧困』と重なる

原典と照合済み(3次)。効果の大きさは代表的な研究の値で、相関は因果を意味しません。

同じ「子ども時代の環境」の項目

つながり ほかの保存版コレクションから、内容の近いもの

内容の近さをAIで自動計算して選んでいます。保存版コレクションの一覧 →

あわせて読む 世界の主要ウェルビーイング研究 → ここで挙げた要因の土台になっている研究を。著名論文2,358本の要旨・研究の系譜・28の概念。 言葉で味わう 幸せの名言集 → 古今東西1,160の名言を幸せの4因子で。研究とのつながりつき。
効果の大きさ・書誌は、代表的なメタ分析などから整理した値です。相関は因果を意味しません。確度C・Dは根拠が弱いことを示しています。読み物の4項目(一言でいうと/こうすると更に効く/気をつけること/最初の一歩)は、各項目の根拠をもとにAI(Claude)を活用して作り、はぴテックが確認しました。 一覧(PDF・60ページ) / 読み物版(PDF・315ページ) / データ(Excel) v2.7
© 株式会社はぴテック