アメリカンドリームのさらなる検討:内発的目標と外発的目標の異なる相関
Further Examining the American Dream: Differential Correlates of Intrinsic and Extrinsic Goals
T. Kasser, Richard M. Ryan(1996)Personality and Social Psychology Bulletin, 22(3), 280–287
富・外見・名声などの外発的目標を重視する人ほど活力や自己実現が低く、自己受容やつながりなどの内発的目標を重視する人ほど幸福感が高いことを示した。
要旨根拠:抄録
有機体論的理論(=人には本来成長しようとする傾向があるという考え方)によれば、報酬や称賛に向けた外発的目標が人格の中心にあると、成長傾向に沿った内発的目標に比べて幸福感が低くなると予測される。研究1では成人を対象に、経済的成功、魅力的な外見、社会的評価という外発的目標と、自己受容、親和、共同体への貢献、身体的健康という内発的目標の相対的重要度と達成見込みを測定した。外発的目標を相対的に重視する人ほど活力と自己実現が低く、身体症状が多かった一方、内発的目標を重視する人ほど幸福感が高く苦痛が少なかった。研究2では大学生で同様の結果が再現され、自己愛傾向や日々の感情にも拡張された。外発的目標が幸福感を下げる三つの理由が論じられ、物質主義と幸福の研究の基盤となった。
関係メモ——この研究のその後
- 先行・基盤著者らのW0299 Kasser(1993)の金銭的成功志向の研究を、外見・名声など外発的目標全般に拡張した
- 後続・発展W0297 Vansteenkiste(2006)が目標内容理論として自己決定理論に統合し、W0499 Burroughs(2002)が物質主義的価値の葛藤を示した
- W0611 Dittmar(2014)が物質主義的価値と低いウェルビーイングの関連を確認した
反証・修正は確信があるものだけ書いています。書かれていない=否定されていない、ではありません。
研究のつながり
この一覧(世界 1,782本)の中での引用関係です。引用している=支持している、とは限りません。
先行研究(この論文が引用している) 1本
後続研究(この論文を引用している) 15本
- W0001 自己決定理論と、内発的動機づけ・社会的発達・ウェルビーイングの促進 Ryan(2000) American Psychologist 主要400 被引用 41,852
- W0003 目標追求の「何を」と「なぜ」――人間の欲求と行動の自己決定 Deci(2000) Psychological Inquiry 主要400 被引用 31,269
- W0017 幸福と人間の潜在力について:快楽主義的・エウダイモニア的ウェルビーイング研究のレビュー Ryan(2001) Annual Review of Psychology 主要400 被引用 11,279
- W0034 自己決定理論:人間の動機づけ・発達・健康のマクロ理論 Deci(2008) Canadian Psychology/Psychologie canadienne 主要400 被引用 6,067
- W0069 職場組織における自己決定理論:研究の現状 Deci(2017) Annual Review of Organizational Psychology and Organizational Behavior 主要400 被引用 2,873
- W0111 幸福の追求:持続的な変化の構造 Lyubomirsky(2005) Review of General Psychology 主要400 被引用 3,220
- W0133 主観的幸福感――30年の進歩 Diener(1999) Psychological Bulletin 主要400 被引用 3,418
- W0166 心理的成長と脆弱性について:統一原理としての基本的心理欲求の充足と不満 Vansteenkiste(2013) Journal of Psychotherapy Integration 主要400 被引用 2,011
- W0168 エネルギー、パーソナリティ、健康について:ウェルビーイングの動的な反映としての主観的活力 Ryan(1997) Journal of Personality 主要400 被引用 2,768
- W0171 基本的心理欲求理論:進展、重要テーマ、今後の方向性 Vansteenkiste(2020) Motivation and Emotion 主要400 被引用 1,562
- W0245 内発的欲求の充足:2つの職場における業績とウェルビーイングの動機づけ的基盤 Baard(2004) Journal of Applied Social Psychology 被引用 2,103
- W0267 よく生きること:エウダイモニアについての自己決定理論の視点 Ryan(2008) Journal of Happiness Studies 被引用 1,802
ほか 3 件
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文献表記(APA第7版)
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- Semantic Scholar 2,682(うち影響引用 283)・ OpenAlex 2,736
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- FWCI
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- 同年同分野で
- 上位 0.7%
- 分野(OpenAlex)
- Psychological Well-being and Life Satisfaction
- 主要400の選定
- 概念枠(B14 物質主義・社会的比較(幸福を下げる要因)の上位3)
被引用数の取得日:Semantic Scholar 2026-10-01、OpenAlex 2026-10-02。Google Scholar より少なめに出るデータベースの値なので、順位の目安としてお使いください。
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