世俗化
社会における宗教の規範的地位の低下
幸せへの効果の大きさ
混在:宗教性→SWBの正の関連は宗教的な国で強く世俗国で弱い/消失(社会規範理論)。世俗化自体が国平均SWBを下げる証拠はなく、世俗国は概して高幸福
世俗文化ではPA/NAが人生満足の予測子として重み増(147か国N=295,933)、宗教文化では弱い
- ほかの幸福度指標
- 宗教の便益(社会的支援・尊重・意味)は困難な社会状況で大きく、裕福で安全な国では宗教的・非宗教的で差が小
- なぜ効くのか
- 宗教が規範の国では宗教性が社会的承認・支援をもたらす。世俗化で個人の情動・自律が幸福の基準に移行
- 幸せの4因子
- ありがとうありのままに ありがとう(つながり)/ありのままに(意味の枠組み)
こうすると更に効く
混在の行で、教訓は『幸せの源は文脈に合わせて選ぶ』です。宗教性と幸福の正の関連は宗教的な国で強く、世俗的な国では弱いか消えるという社会規範理論が支持されています(Stavrova, Fetchenhauer & Schlösser, 2013)。世俗化そのものが国の幸福を下げる証拠はなく、世俗国はむしろ高幸福です。147か国の分析では、世俗的な文化ほど日々の感情が人生満足の予測子として重みを増していました(Joshanloo, 2018)。つまり世俗社会では自分の情動や自律が幸福の基準になるので、日々の小さなポジティブ感情を大事にすることが効きやすく、宗教的な文脈では社会的支援や意味の枠組みが効きやすい、という使い分けでしょうか。宗教が困難な状況で便益を発揮しやすい点も覚えておくとよさそうです(Diener, Tay & Myers, 2011)。
気をつけること
国レベルの横断研究が中心で因果は不明です。『世俗化=幸福低下』ではなく、個人の宗教性の効果が文脈依存であることを示す行です。日本は世俗的な社会に分類されやすく、宗教性の効果は弱めに出る可能性があります。宗教への関与は人によって支えにも負担にもなるので、一概に勧めたり避けたりする話ではありません。
最初の一歩
今日、自分が『意味』や『つながり』をどこから得ているかを1つ書き出してみてください。宗教でも地域でも趣味の仲間でも、源を自覚することが最初の一歩です。
主要な研究
- The religion paradox: if religion makes people happy, why are so many dropping out?(Diener, Tay & Myers, 2011, J Pers Soc Psychol)
- Why are religious people happy? The effect of the social norm of religiosity across countries(Stavrova, Fetchenhauer & Schlösser, 2013, Soc Sci Res)
- Cultural religiosity as the moderator of the relationship between affective experience and life satisfaction: A study in 147 countries(Joshanloo, 2018, Emotion)
メモ:「世俗化=幸福↓」ではない。個人の宗教性(既収載)の効果が文脈依存であることを示す行。国レベル横断で因果は不明
原典と照合済み(3次)。効果の大きさは代表的な研究の値で、相関は因果を意味しません。
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