パンデミックにおけるポジティブ心理学:メンタルヘルスの緩衝・強化・構築
Positive psychology in a pandemic: buffering, bolstering, and building mental health
L. Waters, S. Algoe, J. Dutton et al.(2021)Journal of Positive Psychology, 17(3), 303–323
意味、感謝、セルフ・コンパッション、強みなど9つのテーマが、パンデミック下の心の健康を支えることを論じた。
要旨根拠:抄録
COVID-19という世界的な健康危機の拡大に伴い、それに伴う精神疾患の公衆衛生上の危機への対応が求められている。本論文はその呼びかけを広げ、ポジティブ心理学の要因が、精神疾患への緩衝、パンデミック中のメンタルヘルスの強化、将来の心の健康を支える前向きな過程と能力の構築に果たす役割を検討した。取り上げたのは、意味、コーピング(=ストレスへの対処)、セルフ・コンパッション(=自分自身への思いやり)、勇気、感謝、性格的強み、ポジティブ感情、ポジティブな対人過程、質の高いつながりの9テーマであり、それぞれの証拠と応用が整理されている。危機の時期に研究が人々の傷つき弱る仕方に集中するのは理解できるが、人々が支えられ強められる仕方を探ることを犠牲にする必要はないと論じる。困難な時期にもウェルビーイングの資源を育てる視点を提示した総説である。
関係メモ——この研究のその後
- 先行・基盤W0194 Fredrickson(2003)の危機下のポジティブ感情研究、W0041 Neff(2003)のセルフ・コンパッション、W0095 Emmons(2003)の感謝研究などを、パンデミック下の心の健康の枠組みに統合した
- 後続・発展コロナ禍の実証としてW1056 Trzebiński(2020)の人生の意味の緩衝効果を取り込んでいる
反証・修正は確信があるものだけ書いています。書かれていない=否定されていない、ではありません。
研究のつながり
この一覧(世界 1,782本)の中での引用関係です。引用している=支持している、とは限りません。
先行研究(この論文が引用している) 13本
- W0013 幸福がすべてか?――心理的幸福感の意味の探究 Ryff(1989) Journal of Personality and Social Psychology 主要400 被引用 14,608
- W0014 ポジティブ心理学:序論 Seligman(2000) American Psychologist 主要400 被引用 15,225
- W0032 喪失、トラウマ、人間のレジリエンス:極めて過酷な出来事の後に生き抜く人間の力を過小評価してきたのではないか Bonanno(2008) American Psychologist 主要400 被引用 6,471
- W0041 セルフ・コンパッション:自分自身への健全な態度の代替的概念化 Neff(2003) Self and Identity 主要400 被引用 5,426
- W0044 ポジティブ感情は何の役に立つのか Fredrickson(1998) Review of General Psychology 主要400 被引用 6,229
- W0056 社会的関係と死亡リスク:メタ分析によるレビュー Holt-Lunstad(2010) PLoS Medicine 主要400 被引用 6,665
- W0092 レジリエンスの高い人はポジティブ感情を使ってネガティブな感情経験から立ち直る Tugade(2004) Journal of Personality and Social Psychology 主要400 被引用 3,898
- W0095 恵みを数えるか重荷を数えるか:日常生活における感謝と主観的幸福感の実験的検討 Emmons(2003) Journal of Personality and Social Psychology 主要400 被引用 3,378
- W0141 マインドフル・セルフ・コンパッション・プログラムのパイロット研究とランダム化比較試験 Neff(2013) Journal of Clinical Psychology 主要400 被引用 2,240
- W0239 コンパッションの探究:セルフ・コンパッションと精神病理の関連についてのメタ分析 Macbeth(2012) Clinical Psychology Review 主要400 被引用 1,833
- W0243 ポジティブ感情は拡張し、形成する Kok(2012) Advances in experimental social psychology 主要400 被引用 1,618
- W0194 危機においてポジティブ感情は何の役に立つか:2001年9月11日の米国同時多発テロ後のレジリエンスと感情の前向き研究 Fredrickson(2003) Journal of Personality and Social Psychology 被引用 2,744
ほか 1 件
後続研究(この論文を引用している)
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- 論文ページ
- https://doi.org/10.1080/17439760.2021.1871945
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- DOI
- 10.1080/17439760.2021.1871945
文献表記(APA第7版)
影響力の指標
- 著名度スコア
- 44.8 / 100 スコアとは
- 被引用数
- Semantic Scholar 356(うち影響引用 14)・ OpenAlex 380
- 年あたり被引用
- 59.3
- FWCI
- 57.2(同年・同分野の平均の何倍引用されたか)
- 同年同分野で
- 上位 0.1%未満
- 分野(OpenAlex)
- Psychological Well-being and Life Satisfaction
- 主要400の選定
- 著名度スコア上位(概念・年代枠内)
被引用数の取得日:Semantic Scholar 2026-10-01、OpenAlex 2026-10-02。Google Scholar より少なめに出るデータベースの値なので、順位の目安としてお使いください。
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