コンパッションの探究:セルフ・コンパッションと精神病理の関連についてのメタ分析
Exploring compassion: a meta-analysis of the association between self-compassion and psychopathology.
A. Macbeth, A. Gumley(2012)Clinical Psychology Review, 32(6), 545–552
セルフ・コンパッションが高いほど抑うつ・不安・ストレスなどの精神病理が低いという大きな関連をメタ分析で示した。
要旨根拠:抄録
コンパッションは精神保健や心理療法の研究で重要な概念として浮上してきたが、コンパッションと精神病理の関係に関する実証研究の体系的なレビューや統合はまだなかった。本研究は、コンパッションと精神保健に関する文献を系統的に検索し、14研究から20標本を特定した。いずれもネフのセルフ・コンパッション尺度を用いており、尺度の信頼性による希薄化を補正したランダム効果モデルで関連を統合した。その結果、セルフ・コンパッションと精神病理の間にr=−0.54という大きな効果量が得られた。研究間の異質性は有意であったが、出版バイアスの証拠はなかった。セルフ・コンパッションは精神的健康とレジリエンスを理解する上で重要な説明変数であり、今後さらなるエビデンスの蓄積が必要と結論づけている。
関係メモ——この研究のその後
- 先行・基盤W0328 Neff(2003)のセルフ・コンパッション尺度に基づく研究を初めて量的に統合した
- 後続・発展W0479 Zessin(2015)がWBとの正の関連を、W1026 Marsh(2017)が青年の心理的苦痛との関連をメタ分析し、W0566 Kirby(2017)が介入効果を統合した
- 論争一覧外:Muris & Petrocchi (2017)が尺度の否定的項目が精神病理との関連を水増ししていると指摘した
- 日本語版・翻訳J004 有光(2014)がセルフ・コンパッション尺度日本語版を作成した
反証・修正は確信があるものだけ書いています。書かれていない=否定されていない、ではありません。
研究のつながり
この一覧(世界 1,782本)の中での引用関係です。引用している=支持している、とは限りません。
先行研究(この論文が引用している) 12本
- W0009 今ここにいることの恩恵:マインドフルネスと心理的ウェルビーイングにおけるその役割 Brown(2003) Journal of Personality and Social Psychology 主要400 被引用 13,431
- W0041 セルフ・コンパッション:自分自身への健全な態度の代替的概念化 Neff(2003) Self and Identity 主要400 被引用 5,426
- W0083 マインドフルネスに基づく療法が不安と抑うつに与える効果:メタ分析的レビュー Hofmann(2010) Journal of Consulting and Clinical Psychology 主要400 被引用 3,891
- W0123 マインドフルネスが心理的健康に与える効果:実証研究のレビュー Keng(2011) Clinical Psychology Review 主要400 被引用 2,740
- W0328 セルフ・コンパッションを測定する尺度の開発と妥当性検証 Neff(2003) Self and Identity 主要400 被引用 6,454
- W0316 セルフ・コンパッションと適応的な心理的機能 Neff(2007) Journal of Research in Personality 被引用 1,671
- W0472 ケアする人にセルフケアを教える:マインドフルネスストレス低減法が訓練中のセラピストの精神的健康に与える効果 Shapiro(2007) Training and Education in Professional Psychology 被引用 1,268
- W0477 医療専門職のためのマインドフルネスストレス低減法:無作為化試験の結果 Shapiro(2005) International Journal of Stress Management 被引用 1,414
- W0478 セルフ・コンパッション、達成目標、学業上の失敗への対処 Neff(2005) Self and Identity 被引用 1,291
- W0607 慈悲の瞑想とコンパッション瞑想:心理的介入としての可能性 Hofmann(2011) Clinical Psychology Review 被引用 932
- W0780 不安と抑うつの混合状態において、セルフ・コンパッションはマインドフルネスよりも症状の重さと生活の質をよく予測する Dam(2011) Journal of Anxiety Disorders 被引用 605
- W0901 米国、タイ、台湾におけるセルフ・コンパッションと自己解釈 Neff(2008) Journal of Cross-Cultural Psychology 被引用 561
後続研究(この論文を引用している) 15本
- W0333 セルフ・コンパッション:理論、方法、研究、介入 Neff(2022) Annual Review of Psychology 主要400 被引用 840
- W0566 コンパッションに基づく介入のメタ分析:現在の知見と今後の方向性 Kirby(2017) The Behavior Therapist 主要400 被引用 763
- W0939 パンデミックにおけるポジティブ心理学:メンタルヘルスの緩衝・強化・構築 Waters(2021) Journal of Positive Psychology 主要400 被引用 356
- W0479 セルフ・コンパッションとウェルビーイングの関係:メタ分析 Zessin(2015) Applied Psychology: Health and Well-Being 被引用 1,134
- W0632 臨床実践におけるセルフ・コンパッション Germer(2013) Journal of Clinical Psychology 被引用 766
- W0764 自己と他者に対するコンパッションの関与と行動尺度の開発 Gilbert(2017) Journal of Compassionate Health Care 被引用 471
- W0872 苦しみに優しさで向き合う:女子大学生を対象とした短期セルフ・コンパッション介入の効果 Smeets(2014) Journal of Clinical Psychology 被引用 498
- W0904 セルフ・コンパッションにおける性差のメタ分析 Yarnell(2015) Self and Identity 被引用 464
- W1026 青年期のセルフ・コンパッションと心理的苦痛:メタ分析 Marsh(2017) Mindfulness 被引用 418
- W1052 状態セルフ・コンパッション尺度(長版・短縮版)の開発と妥当性検証 Neff(2020) Mindfulness 被引用 258
- W1116 親切に基づく瞑想が健康とウェルビーイングに与える効果:系統的レビューとメタ分析 Galante(2014) Journal of Consulting and Clinical Psychology 被引用 370
- W1233 マインドフルネスとセルフコンパッション:青年の感情的幸福への経路の探究 Bluth(2013) Journal of Child and Family Studies 被引用 278
ほか 3 件
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文献表記(APA第7版)
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- Semantic Scholar 1,833(うち影響引用 91)・ OpenAlex 1,857
- 年あたり被引用
- 122.2
- FWCI
- 6.4(同年・同分野の平均の何倍引用されたか)
- 同年同分野で
- 上位 2.2%
- 分野(OpenAlex)
- Mindfulness and Compassion Interventions
- 主要400の選定
- 著名度スコア上位(概念・年代枠内)
被引用数の取得日:Semantic Scholar 2026-10-01、OpenAlex 2026-10-02。Google Scholar より少なめに出るデータベースの値なので、順位の目安としてお使いください。
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