職場の裁量・自律性
進め方を自分で決められる度合い
幸せへの効果の大きさ
強い正:日本では所得より自己決定が幸福を説明(大規模調査)
自律性欠如は慢性ストレス(NA)の主因
- ほかの幸福度指標
- 基本心理欲求の充足は職務well-beingと一貫して関連(メタ分析的検証を含むレビュー、Journal of Management)Van den Broeck et al.(2016)
- なぜ効くのか
- 自己決定理論:自律性は基本心理欲求 Deci & Ryan(2000)
- 幸せの4因子
- やってみようありのままに 「やってみよう」「ありのままに」の職場条件
こうすると更に効く
職場の裁量(仕事の進め方を自分で決められる度合い)は、自己決定理論でいう基本心理欲求「自律性」そのもので、日本の大規模調査でも所得より自己決定のほうが幸福感をよく説明していました(西村・八木, 2018)。ポイントは「全部を自由にする」ことではなく、「何を・いつ・どの順で・どうやって」のどれか一つでも本人が選べるようにすることです。管理職なら、結果と期限は決めて途中の方法は任せる、選択肢を2〜3用意して選んでもらうといった「小さな自己決定」を日常に増やすのが現実的です。本人側も「決めさせてもらえない」と待つより、「ここは自分で決めていいか」を具体的に交渉するほうが裁量は広がります。
気をつけること
西村・八木(2018)は大規模ですが横断調査なので、「幸せな人ほど裁量のある職を選べる・自分には裁量があると感じやすい」という逆方向や、所得・学歴などの第三の要因は完全には除けません。また測定は一般的な主観的幸福感であり、SWLS(人生満足尺度)ではない点に留意が必要です。裁量が大きすぎると「全部自分で決めなければならない」責任の重さや孤立感になることもあり、サポートとセットでないと負担になります。裁量のなさからくる慢性的なストレスで眠れない・気分が沈むといった状態が続くときは、職場の問題として抱え込まず専門家に相談してください。
最初の一歩
今日の仕事で「順番」「やり方」「道具」のどれか一つを、自分で選んでみてください。管理職なら、明日の指示を一つだけ「結果だけ伝えて方法は任せる」に変えてみるのが最初の一歩です。
主要な研究
- 幸福感と自己決定—日本における実証研究(西村・八木, 2018)
メモ:組織施策の優先順位づけの根拠行。西村・八木(2018)はRIETI DP 18-J-026で書誌確認済。測定はSWLSでなく主観的幸福感尺度である点に留意
原典と照合済み。効果の大きさは代表的な研究の値で、相関は因果を意味しません。
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