定年退職/リタイア移行
就労から引退への移行
幸せへの効果の大きさ
退職×人生満足のメタ(19研究)で平均効果は非有意・異質性大(正32%/負47%/関連なし21%)(Ugwu et al., 2024)
自発的引退で正/× 非自発で負。抑うつメタは矛盾: 退職で抑うつリスク約2割減(ES=0.83、60データセット・N=557,111; Odone et al., 2021)vs 縦断25研究で抑うつ微増(d=.04)、非自発退職でd=.18(Li et al., 2021)
- ほかの幸福度指標
- 移行タイプ・資源・健康で符号逆転
- なぜ効くのか
- 時間自由・ストレス減 vs 役割喪失・接触減
- 幸せの4因子
- ありのままに ありのままに
こうすると更に効く
退職と人生満足のメタ分析(19研究)では平均効果は非有意で、正32%・負47%・関連なし21%と結果が割れています(Ugwu et al., 2024)。抑うつでは、退職でリスクが約2割減るというメタ(Odone et al., 2021)と、わずかに増え非自発的退職ではd=.18というメタ(Li et al., 2021)が併存します。鍵は「自発的か非自発か」「資源と健康があるか」で、仕組みは時間の自由とストレス減が得られる一方、役割と人との接触を失うことです。だから付き合い方は、退職前から仕事以外の役割(地域・趣味・家族・学び)と人間関係を育てておくこと、できれば段階的に仕事を減らすこと、退職のタイミングを自分で決められる状況を作ることです。
気をつけること
確度Aで、大規模な縦断・メタ分析に基づきますが、結論は「平均効果は小さく、個人差が大きい」であり、「退職すれば幸せになる/不幸になる」のどちらでもありません。SHAREの縦断研究では退職翌年に抑うつリスクが11%減った一方、非肉体労働者では10年以降に増加しており(Mosconi et al., 2023)、長期の経過も一様ではありません。健康悪化で退職する人が多いため、観察研究では退職の効果と健康の効果が混ざりやすい点にも注意が必要です。退職後に気力が出ない・気分の落ち込みが続くときは、年齢のせいにせず専門家に相談してください。
最初の一歩
周囲ができることは、退職する人に「次の役割」(相談役・地域活動・趣味の仲間)への接点を用意することです。本人ができる小さなことは、退職の数年前から仕事以外の居場所を一つ作っておくことです。
主要な研究
- Changes in life satisfaction in the retirement transition(Wetzel/Huxhold系)
- Paradox of life after work(2024, PLOS GPH)
- Does retirement trigger depressive symptoms? A systematic review and meta-analysis (Odone et al., 2021, Epidemiol Psychiatr Sci)
- The longitudinal association between retirement and depression: A systematic review and meta-analysis (Li, Ye, Zhu & He, 2021, Am J Epidemiol)
メモ:平均効果は小さく個人差大。v2.6:SHARE縦断(N=8,998)では退職翌年に抑うつリスク11%減だが非肉体労働者は10年以降に増加(Mosconi et al., 2023)(確度C→A昇格)
原典と照合済み(2次)。効果の大きさは代表的な研究の値で、相関は因果を意味しません。
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