人間の主体性における自己効力感のメカニズム
Self-efficacy mechanism in human agency
A. Bandura(1982)Psihologìâ ì suspìlʹstvo, 37(2), 122–147
自己効力感を思考・行動・感情を方向づける中核的な認知メカニズムとして位置づけ、その源泉と効果を体系化した。
要旨根拠:抄録
本論文は、バンデューラが提唱した自己効力感(=ある課題をうまく遂行できるという自分の能力についての信念)を、人間の主体性を支える基本的な認知メカニズムとして論じた古典的論考である(本エントリは2024年の雑誌掲載版)。個人・環境・行動の相互作用の枠組みの中で、自己効力感が学習の促進、努力の動員、活動の選択、生産性の向上などに影響することを示す。測定面では、難易度の異なる課題に対する効力感を細かく評価するミクロ分析的手法が提案され、恐怖症の治療研究などで実証されている。効力感の源泉として、達成経験、他者の行動の観察(代理経験)、言語的説得、生理的状態の4つが挙げられる。さらに、集団としての効力感(集合的効力感)や、効力感の低さが不安・無力感・抑うつにつながる過程も論じられ、自己効力感が行動と感情を予測する鍵であることが主張されている。
関係メモ——この研究のその後
- 先行・基盤W0004 Bandura(1977)
- 後続・発展W0132 Sherer(1982)が一般自己効力感尺度を作成し、W0138 Gist & Mitchell(1992)が組織行動へ展開、W0081 Snyder(2002)の希望理論やW0121 Luthans(2002)の心理的資本に取り込まれた
- W0300 Multon(1991)とW0128 Stajkovic & Luthans(1998)が学業・仕事の成果との正の関連を示した
反証・修正は確信があるものだけ書いています。書かれていない=否定されていない、ではありません。
研究のつながり
この一覧(世界 1,782本)の中での引用関係です。引用している=支持している、とは限りません。
先行研究(この論文が引用している) 1本
後続研究(この論文を引用している) 15本
- W0061 社会的・心理的資源と適応 Hobfoll(2002) Review of General Psychology 主要400 被引用 4,515
- W0065 学業場面における自己効力感信念 Pajares(1996) Review of Educational Research 主要400 被引用 4,993
- W0081 希望理論:心の中の虹 Snyder(2002) Psychological Inquiry 主要400 被引用 3,574
- W0121 ポジティブ組織行動の必要性と意味 Luthans(2002) Journal of Organizational Behavior 主要400 被引用 3,073
- W0128 自己効力感と仕事関連のパフォーマンス:メタ分析 Stajkovic(1998) Psychological Bulletin 主要400 被引用 3,707
- W0132 自己効力感尺度:作成と妥当性の検証 Sherer(1982) Psychological Reports 主要400 被引用 4,333
- W0138 自己効力感:その決定因と可変性に関する理論的分析 Gist(1992) Academy of Management Review 主要400 被引用 3,846
- W0211 レジリエンスと発達:逆境を乗り越える子どもの研究からの寄与 Masten(1990) Development and Psychopathology 主要400 被引用 3,290
- W0266 肯定的な自己評価への欲求は普遍的か Heine(1999) Psychology Review 主要400 被引用 2,257
- W0300 自己効力感信念と学業成果の関係:メタ分析による検討 Multon(1991) Journal of Counseling Psychology 主要400 被引用 2,584
- W0312 社会情動的選択性理論と人生後半における感情調整 Carstensen(2003) Motivation and Emotion 被引用 1,860
- W0526 自己効力感:組織行動論と人的資源管理への示唆 Gist(1987) Academy of Management Review 被引用 1,609
ほか 3 件
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- https://doi.org/10.1037/0003-066X.37.2.122
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文献表記(APA第7版)
影響力の指標
- 著名度スコア
- 97.5 / 100 スコアとは
- 被引用数
- Semantic Scholar 9,714(うち影響引用 697)・ OpenAlex 15,449
- 年あたり被引用
- 215.9
- FWCI
- 401.4(同年・同分野の平均の何倍引用されたか)
- 同年同分野で
- 上位 0.1%未満
- 分野(OpenAlex)
- Career Development and Diversity
- 主要400の選定
- 著名度スコア上位(概念・年代枠内)
- 注記
- 出版年をS2の誤り(2024)から1982に手動修正
被引用数の取得日:Semantic Scholar 2026-10-01、OpenAlex 2026-10-02。Google Scholar より少なめに出るデータベースの値なので、順位の目安としてお使いください。
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