Facebook利用は若年成人の主観的ウェルビーイングの低下を予測する
Facebook Use Predicts Declines in Subjective Well-Being in Young Adults
E. Kross, Philippe Verduyn, E. Demiralp et al.(2013)PLoS ONE, 8(8), e69841
Facebookを使うほどその直後の気分が悪くなり、2週間で生活満足が低下することを経験サンプリングで示した。
要旨根拠:抄録
Facebookは人とつながるという基本的欲求を満たす資源に見えるが、時間を通じて主観的ウェルビーイングに影響するのかは分かっていなかった。本研究は経験サンプリング法(=日常生活の中で短い質問に繰り返し答えてもらう方法)を用い、若年成人に2週間、1日5回テキストメッセージで質問し、瞬間ごとの気分と生活満足を追跡した。その結果、ある時点でFacebookを多く使うほど次の時点で気分が悪化し、2週間の利用が多いほど生活満足が低下した。対面などで直接人と交流することはこのような悪影響を予測しなかった。また効果は、ネットワークの大きさ、支えの感覚、利用動機、性別、孤独感、自尊感情、抑うつによって変わらなかった。SNSがウェルビーイングを高めるどころか損なう可能性を示した代表的研究である。
関係メモ——この研究のその後
- 後続・発展W0529 Verduyn(2015)が受動的な利用こそ感情的幸福を下げることを実験と縦断データで示し、W1031 Tromholt(2016)がFacebook休止実験で幸福の上昇を示した。W0344 Verduyn(2017)が受動的・能動的利用の枠組みに整理した
- 論争W0313 Orben(2019)が大規模データの仕様曲線分析でデジタル利用と幸福の負の関連はごく小さいと示し、W0833 Beyens(2020)は影響が青年ごとに正にも負にもなることを示した
反証・修正は確信があるものだけ書いています。書かれていない=否定されていない、ではありません。
研究のつながり
この一覧(世界 1,782本)の中での引用関係です。引用している=支持している、とは限りません。
先行研究(この論文が引用している) 8本
- W0005 人生満足度尺度(Satisfaction With Life Scale) Diener(1985) Journal of Personality Assessment 主要400 被引用 31,990
- W0006 所属欲求:人間の根本的動機としての対人的愛着への欲求 Baumeister(1995) Psychological bulletin 主要400 被引用 22,538
- W0016 主観的幸福感 Diener(1984) Psychological bulletin 主要400 被引用 14,738
- W0093 日常生活の経験を捉えるための調査法――一日再構成法(DRM) Kahneman(2004) Science 主要400 被引用 3,401
- W0108 高所得は人生評価を高めるが感情的ウェルビーイングは高めない Kahneman(2010) Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America 主要400 被引用 3,013
- W0146 さまよう心は不幸な心 Killingsworth(2010) Science 主要400 被引用 2,437
- W0181 幸福な人は長生きする:主観的ウェルビーイングは健康と長寿に寄与する Diener(2011) Applied Psychology Health and Well-Being 主要400 被引用 2,497
- W0518 「彼らは私より幸せで、よい人生を送っている」:Facebook利用が他者の人生の認識に与える影響 Chou(2012) Cyberpsychology, Behavior, and Social Networking 主要400 被引用 1,119
後続研究(この論文を引用している) 15本
- W0305 社会的比較、ソーシャルメディア、自尊感情 Vogel(2014) Psychology of Popular Media Culture 主要400 被引用 1,368
- W0344 SNSは主観的ウェルビーイングを高めるか損なうか:批判的レビュー Verduyn(2017) Social Issues and Policy Review 主要400 被引用 1,111
- W0399 子どもと青少年におけるスクリーンタイムと心理的ウェルビーイングの低さとの関連:母集団ベースの研究から Twenge(2018) Preventive medicine reports 主要400 被引用 1,128
- W0529 受動的なFacebook利用は感情的ウェルビーイングを損なう:実験的・縦断的証拠 Verduyn(2015) Journal of experimental psychology. General 主要400 被引用 891
- W0735 デジタルメディア利用と心理的ウェルビーイングの関連における男女差:3つの大規模データセットからの証拠 Twenge(2020) Journal des adolescens 主要400 被引用 523
- W0806 SNS上の社会的比較 Verduyn(2020) Current Opinion in Psychology 主要400 被引用 448
- W0716 2012年以降の米国青少年における心理的ウェルビーイングの低下と、スマートフォン普及期のスクリーンタイムとの関連 Twenge(2018) Emotion 被引用 583
- W0792 Facebook利用とウェルビーイングの関係はコミュニケーションの種類と関係の強さによる Burke(2016) J. Comput. Mediat. Commun. 被引用 530
- W0807 大学生におけるソーシャルメディア依存、自尊感情、人生満足の関係 Hawi(2017) Social Science Computer Review 被引用 545
- W0833 ソーシャルメディアがウェルビーイングに及ぼす影響は青年ごとに異なる Beyens(2020) Scientific Reports 被引用 415
- W0846 Facebook利用、社会的比較、妬み、抑うつの相互作用 Appel(2016) Current Opinion in Psychology 被引用 538
- W0847 誰が比較し絶望するのか?社会的比較志向がソーシャルメディア利用とその帰結に与える影響 Vogel(2015) Personality and Individual Differences 被引用 499
ほか 3 件
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- 同年同分野で
- 上位 0.1%未満
- 分野(OpenAlex)
- Impact of Technology on Adolescents
- 主要400の選定
- 著名度スコア上位(概念・年代枠内)
被引用数の取得日:Semantic Scholar 2026-10-01、OpenAlex 2026-10-02。Google Scholar より少なめに出るデータベースの値なので、順位の目安としてお使いください。
つながり ほかの保存版コレクションから、内容の近いもの
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