主観的ウェルビーイングは健康に影響するのか、なぜ、いつ影響するのか:今後必要な研究
If, Why, and When Subjective Well-Being Influences Health, and Future Needed Research.
E. Diener, S. Pressman, John F. Hunter et al.(2017)Applied Psychology: Health and Well-Being, 9(2), 133–167
主観的幸福感は時に健康に影響すると結論づけ、その理由と、どんな人・幸福・病気で影響が生じるかという未解決の問いを整理した。
要旨根拠:抄録
主観的ウェルビーイング(SWB=本人が感じる幸福感や満足感)が健康に影響するのか、なぜ影響するのか、どのような条件で影響が生じやすいのかについての証拠を総説した。あわせて、様々な研究方法がSWBと健康・寿命の関係の理解にどう貢献しているかも検討している。レビューの結果、データが豊富な領域と研究が不足している領域が明らかになり、SWBは時として健康に影響すると結論づけ、その理由をいくつか示した。重要な未解決の問いは、どの集団で、どの種類のSWBが(有害なものも含めて)、どの病気に影響しやすいかという点である。今後は文化比較研究、動物研究、長期的にSWBを高める介入実験などが必要だと提案している。
関係メモ——この研究のその後
- 先行・基盤W0226 Pressman & Cohen(2005)のポジティブ感情と健康のレビューとW0181 Diener & Chida(2011)の「幸福な人は長生きする」論を土台に、因果の条件を問い直した
- W0435 Chida & Steptoe(2008)は前向き研究の統合で幸福感が死亡率低下と関連すると示し、W0942 Howell(2007)も客観的健康への小〜中程度の効果を報告している
- 後続・発展W0444 Diener(2018)がここで挙げた未解決課題をSWB科学全体の論点として整理した
反証・修正は確信があるものだけ書いています。書かれていない=否定されていない、ではありません。
研究のつながり
この一覧(世界 1,782本)の中での引用関係です。引用している=支持している、とは限りません。
先行研究(この論文が引用している) 15本
- W0002 ポジティブ感情とネガティブ感情の簡便な尺度の開発と妥当性検証:PANAS尺度 Watson(1988) Journal of Personality and Social Psychology 主要400 被引用 41,735
- W0039 頻繁なポジティブ感情の効用:幸福は成功をもたらすのか Lyubomirsky(2005) Psychological bulletin 主要400 被引用 7,237
- W0042 ポジティブ心理学の進展:介入の実証的検証 Seligman(2005) American Psychologist 主要400 被引用 5,621
- W0043 新しいウェルビーイング尺度:フラリッシングとポジティブ・ネガティブな感情を測る短縮尺度 Diener(2010) Social Indicators Research 主要400 被引用 4,673
- W0092 レジリエンスの高い人はポジティブ感情を使ってネガティブな感情経験から立ち直る Tugade(2004) Journal of Personality and Social Psychology 主要400 被引用 3,898
- W0095 恵みを数えるか重荷を数えるか:日常生活における感謝と主観的幸福感の実験的検討 Emmons(2003) Journal of Personality and Social Psychology 主要400 被引用 3,378
- W0098 ポジティブ心理学介入によるウェルビーイング向上と抑うつ症状の軽減:実践に役立つメタ分析 Sin(2009) Journal of Clinical Psychology 主要400 被引用 2,881
- W0181 幸福な人は長生きする:主観的ウェルビーイングは健康と長寿に寄与する Diener(2011) Applied Psychology Health and Well-Being 主要400 被引用 2,497
- W0185 ポジティブ心理学介入:無作為化比較試験のメタ分析 Bolier(2013) BMC Public Health 主要400 被引用 1,877
- W0226 ポジティブ感情は健康に影響するか Pressman(2005) Psychological bulletin 主要400 被引用 2,157
- W0435 ポジティブな心理的ウェルビーイングと死亡率:前向き観察研究の定量的レビュー Chida(2008) Psychosomatic Medicine 主要400 被引用 1,498
- W0444 主観的ウェルビーイング科学の進展と未解決の問い Diener(2018) Collabra: Psychology 主要400 被引用 946
ほか 3 件
後続研究(この論文を引用している) 5本
- W0189 主観的ウェルビーイング研究の進展 Diener(2018) Nature Human Behaviour 主要400 被引用 1,748
- W0444 主観的ウェルビーイング科学の進展と未解決の問い Diener(2018) Collabra: Psychology 主要400 被引用 946
- W0815 メンタル・ウェルビーイングを高める心理的介入の系統的レビューとメタ分析 Agteren(2021) Nature Human Behaviour 主要400 被引用 435
- W0596 ウェルビーイングは幸福感や生活満足度以上のもの——21か国の多次元的分析 Ruggeri(2020) Health and Quality of Life Outcomes 被引用 696
- W1002 ポジティブ心理学:個人的な歴史 Seligman(2019) Annual Review of Clinical Psychology 被引用 372
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- 論文ページ
- https://doi.org/10.1111/aphw.12090
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- DOI
- 10.1111/aphw.12090
文献表記(APA第7版)
影響力の指標
- 著名度スコア
- 53.4 / 100 スコアとは
- 被引用数
- Semantic Scholar 600(うち影響引用 17)・ OpenAlex 695
- 年あたり被引用
- 60
- FWCI
- 41.3(同年・同分野の平均の何倍引用されたか)
- 同年同分野で
- 上位 0.1%未満
- 分野(OpenAlex)
- Psychological Well-being and Life Satisfaction
- 主要400の選定
- 専門家判断(古典・定番)
被引用数の取得日:Semantic Scholar 2026-10-01、OpenAlex 2026-10-02。Google Scholar より少なめに出るデータベースの値なので、順位の目安としてお使いください。
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