頻繁なポジティブ感情の効用:幸福は成功をもたらすのか
The benefits of frequent positive affect: does happiness lead to success?
S. Lyubomirsky, L. King, E. Diener(2005)Psychological bulletin, 131(6), 803–855
幸福な人は多くの領域で成功しており、ポジティブ感情が成功の結果だけでなく原因にもなることをメタ分析で示した。
要旨根拠:抄録
幸福な人は結婚、友人関係、収入、仕事の成果、健康など多くの面で成功していることが知られているが、それは成功したから幸せなのだと考えられがちだった。本論文は、ポジティブ感情そのものが成功を生み出すという概念モデルを提案した。この仮説を検証するため、横断研究、縦断研究(=同じ人を時間を追って調べる研究)、実験研究の3種類の証拠を集め、効果量をメタ分析(=多数の研究結果を統合する分析)で統合した。その結果、幸福はさまざまな成功と関連するだけでなく、成功に先立って存在し、成功につながる行動とも結びついていることが示された。ポジティブ感情が多くの望ましい特性や資源、成功の原因となりうることを示し、幸福を高めることの実践的な価値を裏づけた。
関係メモ——この研究のその後
- 先行・基盤W0007 Fredrickson(2001)の拡張形成理論
- 後続・発展W0181 Diener & Chan(2011)が幸福が健康と長寿に寄与する証拠を、W0226 Pressman & Cohen(2005)がポジティブ感情と健康の関連を整理し、W0217 Avey(2011)が職場の心理的資本へ展開した
- 再現・検証一覧外:Walsh, Boehm & Lyubomirsky(2018)が幸福がキャリア上の成功に先行する証拠を再検討し、主張をおおむね支持した
反証・修正は確信があるものだけ書いています。書かれていない=否定されていない、ではありません。
この論文が出てくる研究の系譜
研究のつながり
この一覧(世界 1,782本)の中での引用関係です。引用している=支持している、とは限りません。
先行研究(この論文が引用している) 15本
- W0002 ポジティブ感情とネガティブ感情の簡便な尺度の開発と妥当性検証:PANAS尺度 Watson(1988) Journal of Personality and Social Psychology 主要400 被引用 41,735
- W0007 ポジティブ心理学におけるポジティブ感情の役割:拡張-形成理論 Fredrickson(2001) American Psychologist 主要400 被引用 15,016
- W0013 幸福がすべてか?――心理的幸福感の意味の探究 Ryff(1989) Journal of Personality and Social Psychology 主要400 被引用 14,608
- W0044 ポジティブ感情は何の役に立つのか Fredrickson(1998) Review of General Psychology 主要400 被引用 6,229
- W0048 幻想とウェルビーイング——メンタルヘルスに関する社会心理学的視点 Taylor(1988) Psychological bulletin 主要400 被引用 8,186
- W0111 幸福の追求:持続的な変化の構造 Lyubomirsky(2005) Review of General Psychology 主要400 被引用 3,220
- W0133 主観的幸福感――30年の進歩 Diener(1999) Psychological Bulletin 主要400 被引用 3,418
- W0156 幸せなパーソナリティ――137の性格特性と主観的幸福感のメタ分析 Deneve(1998) Psychological bulletin 主要400 被引用 2,946
- W0201 ポジティブな人間の健康の輪郭 Ryff(1998) Psychological Inquiry 主要400 被引用 2,759
- W0220 ポジティブ感情とネガティブ感情の起源と機能:制御過程の視点 Carver(1990) Psychological Review 主要400 被引用 2,982
- W0226 ポジティブ感情は健康に影響するか Pressman(2005) Psychological bulletin 主要400 被引用 2,157
- W0240 とても幸せな人々 Diener(2002) Psychology Science 主要400 被引用 2,414
ほか 3 件
後続研究(この論文を引用している) 15本
- W0042 ポジティブ心理学の進展:介入の実証的検証 Seligman(2005) American Psychologist 主要400 被引用 5,621
- W0076 相対所得、幸福、効用:イースタリン・パラドックスとその他の謎の説明 Clark(2008) Journal of Economic Literature 主要400 被引用 3,386
- W0098 ポジティブ心理学介入によるウェルビーイング向上と抑うつ症状の軽減:実践に役立つメタ分析 Sin(2009) Journal of Clinical Psychology 主要400 被引用 2,881
- W0177 開かれた心が人生を築く:慈悲の瞑想によるポジティブ感情が重要な個人的資源を築く Fredrickson(2008) Journal of Personality and Social Psychology 主要400 被引用 2,348
- W0181 幸福な人は長生きする:主観的ウェルビーイングは健康と長寿に寄与する Diener(2011) Applied Psychology Health and Well-Being 主要400 被引用 2,497
- W0189 主観的ウェルビーイング研究の進展 Diener(2018) Nature Human Behaviour 主要400 被引用 1,748
- W0200 心理的ウェルビーイング、健康、加齢 Steptoe(2014) The Lancet 主要400 被引用 2,006
- W0217 ポジティブ心理資本が従業員の態度・行動・業績に与える影響のメタ分析 Avey(2011) Human Resource Development Quarterly 主要400 被引用 1,827
- W0226 ポジティブ感情は健康に影響するか Pressman(2005) Psychological bulletin 主要400 被引用 2,157
- W0243 ポジティブ感情は拡張し、形成する Kok(2012) Advances in experimental social psychology 主要400 被引用 1,618
- W0247 心理的資本:エビデンスに基づくポジティブ・アプローチ Luthans(2017) Annual Review of Organizational Psychology and Organizational Behavior 主要400 被引用 1,373
- W0261 PERMAプロファイラー:フラリッシングを多次元で測る短縮尺度 Butler(2016) International Journal of Wellbeing 主要400 被引用 1,289
ほか 3 件
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- https://doi.org/10.1037/0033-2909.131.6.803
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- 10.1037/0033-2909.131.6.803
文献表記(APA第7版)
影響力の指標
- 著名度スコア
- 97.3 / 100 スコアとは
- 被引用数
- Semantic Scholar 7,237(うち影響引用 282)・ OpenAlex 7,180
- 年あたり被引用
- 329
- FWCI
- 88.1(同年・同分野の平均の何倍引用されたか)
- 同年同分野で
- 上位 0.1%未満
- 分野(OpenAlex)
- Psychological Well-being and Life Satisfaction
- 主要400の選定
- 専門家判断(古典・定番)
被引用数の取得日:Semantic Scholar 2026-10-01、OpenAlex 2026-10-02。Google Scholar より少なめに出るデータベースの値なので、順位の目安としてお使いください。
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