旧東側諸国の職場組織における欲求充足・動機づけ・ウェルビーイング――自己決定の比較文化研究
Need Satisfaction, Motivation, and Well-Being in the Work Organizations of a Former Eastern Bloc Country: A Cross-Cultural Study of Self-Determination
E. Deci, Richard M. Ryan, Marylène Gagné et al.(2001)Personality and Social Psychology Bulletin, 27(8), 930–942
自律性支援的な職場が基本的欲求の充足を通じて動機づけと適応を高めるモデルが、ブルガリアでも米国でも成り立つことを示した。
要旨根拠:抄録
米国の職場研究では、自己決定理論(=人は自律性・有能感・関係性という基本的心理欲求が満たされると意欲的で健やかになるとする理論)に基づき、自律性支援的な職場風土が欲求充足を予測し、それが課題への動機づけと職場での心理的適応を予測するモデルが支持されてきた。このモデルが文化を越えて成り立つかを検証するため、計画経済・全体主義体制・集団主義的価値観の歴史をもつブルガリアの国営企業の従業員と、米国の民間企業の従業員を比較した。構造方程式モデリング(=複数の変数間の因果的な経路を同時に検証する統計手法)の結果、モデルは両国のデータに適合し、構成概念も国家間で等価であった。一部の経路は両国で同等だったが、他の経路は国によって強さが異なった。基本的心理欲求の充足がウェルビーイングを支える仕組みは、文化的背景が大きく異なる職場でも普遍的に働くことを示唆している。
研究のつながり
この一覧(世界 1,782本)の中での引用関係です。引用している=支持している、とは限りません。
先行研究(この論文が引用している) 6本
- W0001 自己決定理論と、内発的動機づけ・社会的発達・ウェルビーイングの促進 Ryan(2000) American Psychologist 主要400 被引用 41,852
- W0006 所属欲求:人間の根本的動機としての対人的愛着への欲求 Baumeister(1995) Psychological bulletin 主要400 被引用 22,538
- W0266 肯定的な自己評価への欲求は普遍的か Heine(1999) Psychology Review 主要400 被引用 2,257
- W0299 アメリカンドリームの暗い側面――人生の中心的願望としての経済的成功の相関要因 Kasser(1993) Journal of Personality and Social Psychology 主要400 被引用 2,196
- W0359 職場組織における自己決定 Deci(1989) Journal of Applied Psychology 被引用 2,244
- W0940 従業員と上司による動機づけの評定:工場における職務満足と適応との関連および評定のずれ Ilardi(1993) Journal of Applied Social Psychology 被引用 750
後続研究(この論文を引用している) 15本
- W0017 幸福と人間の潜在力について:快楽主義的・エウダイモニア的ウェルビーイング研究のレビュー Ryan(2001) Annual Review of Psychology 主要400 被引用 11,279
- W0069 職場組織における自己決定理論:研究の現状 Deci(2017) Annual Review of Organizational Psychology and Organizational Behavior 主要400 被引用 2,873
- W0113 4つの文化における基本的心理欲求の充足・欲求不満・欲求の強さ Chen(2015) Motivation and Emotion 主要400 被引用 2,302
- W0166 心理的成長と脆弱性について:統一原理としての基本的心理欲求の充足と不満 Vansteenkiste(2013) Journal of Psychotherapy Integration 主要400 被引用 2,011
- W0383 向社会的行動への関与における自律性支援と自律性志向の役割 Gagné(2003) Motivation and Emotion 主要400 被引用 1,495
- W0087 仕事の要求と資源をエンゲージメントとバーンアウトに結びつける:理論の拡張とメタ分析による検証 Crawford(2010) Journal of Applied Psychology 被引用 2,949
- W0245 内発的欲求の充足:2つの職場における業績とウェルビーイングの動機づけ的基盤 Baard(2004) Journal of Applied Social Psychology 被引用 2,103
- W0273 職場における自己決定理論の基本的心理欲求のレビュー Broeck(2016) Journal of Management 被引用 1,415
- W0436 職場における自律性・有能感・関係性の把握:仕事関連の基本的欲求充足尺度の作成と初期妥当化 Broeck(2010) Journal of Occupational and Organizational Psychology 被引用 1,280
- W0500 自律性を個人主義や独立性から区別する――文化的志向の内在化とウェルビーイングに関する自己決定理論の視点 Chirkov(2003) Journal of Personality and Social Psychology 被引用 1,390
- W0772 関係の機能とウェルビーイングにおける欲求充足の役割:自己決定理論の視点から Patrick(2007) Journal of Personality and Social Psychology 被引用 717
- W1005 週末、仕事、ウェルビーイング:心理的欲求の充足と曜日効果が気分、活力、身体症状に及ぼす影響 Ryan(2010) Journal of Social and Clinical Psychology 被引用 507
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- Motivation and Self-Concept in Sports
被引用数の取得日:Semantic Scholar 2026-10-01、OpenAlex 2026-10-02。Google Scholar より少なめに出るデータベースの値なので、順位の目安としてお使いください。
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