本来感の社会心理学に向けて:自己決定理論を用いた自律性、一致性、誠実さの個人内変動の探究
Toward a Social Psychology of Authenticity: Exploring Within-Person Variation in Autonomy, Congruence, and Genuineness Using Self-Determination Theory
William S. Ryan, Richard M. Ryan(2019)Review of General Psychology, 23(1), 99–112
人間関係の中で自律性が支えられると本来感が高まり、ウェルビーイングにつながることを自己決定理論から論じた。
要旨根拠:抄録
本来感は、自律性、一致性(=内面と行動が一致していること)、誠実さを含む概念である。本論文は自己決定理論の枠組みを用い、本来感を支える社会環境の重要な側面として自律性支援(=相手の自発性や選択を尊重する関わり)を論じた。本来感は特性として研究されることが多いが、著者らは個人内で場面ごとに変動し、その変動がウェルビーイングを予測することを示す研究をレビューした。関係の中で自律性支援を感じると、人はより本来的で理想の自己に近いと感じ、その場面でより健康的なBig Five特性の組み合わせを示すことが紹介された。また、レズビアン、ゲイ、バイセクシュアルの人々では自律性支援によって性的指向の開示が進み、自律性・有能感・関係性の欲求が満たされてウェルビーイングが高まることも示された。本来感の動的な性質と状況の重要性を今後の課題として強調した。
研究のつながり
この一覧(世界 1,782本)の中での引用関係です。引用している=支持している、とは限りません。
先行研究(この論文が引用している) 15本
- W0003 目標追求の「何を」と「なぜ」――人間の欲求と行動の自己決定 Deci(2000) Psychological Inquiry 主要400 被引用 31,269
- W0009 今ここにいることの恩恵:マインドフルネスと心理的ウェルビーイングにおけるその役割 Brown(2003) Journal of Personality and Social Psychology 主要400 被引用 13,431
- W0166 心理的成長と脆弱性について:統一原理としての基本的心理欲求の充足と不満 Vansteenkiste(2013) Journal of Psychotherapy Integration 主要400 被引用 2,011
- W2333 最適な自尊感情の概念化に向けて(ターゲット論文) Kernis(2003) Psychological Inquiry 主要400 被引用 1,762
- W0336 助けることが助けになるとき:向社会的行動の自律的動機づけと、助ける側・助けられる側のウェルビーイング Weinstein(2010) Journal of Personality and Social Psychology 主要400 被引用 1,498
- W0361 自己調整と人間の自律性の問題――心理学に選択・自己決定・意志は必要か? Ryan(2006) Journal of Personality 主要400 被引用 1,625
- W0427 本来的なパーソナリティ:理論的・実証的な概念化と本来感尺度の開発 Wood(2008) Journal of Counseling Psychology 主要400 被引用 1,186
- W0541 本来感の多成分的概念化:理論と研究 Kernis(2006) Advances in experimental social psychology 主要400 被引用 1,017
- W0500 自律性を個人主義や独立性から区別する――文化的志向の内在化とウェルビーイングに関する自己決定理論の視点 Chirkov(2003) Journal of Personality and Social Psychology 被引用 1,390
- W0681 特性としての自己と本当の自己:ビッグファイブ特性の役割間変動と、心理的本来感および主観的幸福感との関係 Sheldon(1997) Journal of Personality and Social Psychology 被引用 1,019
- W0962 親の条件つき承認がもたらす感情的コスト:自己決定理論による分析 Assor(2004) Journal of Personality 被引用 559
- W1049 善意の恩恵:基本的心理欲求、与える感覚、そして幸福感の向上 Martela(2016) Journal of Personality 被引用 378
ほか 3 件
後続研究(この論文を引用している) 4本
- W0691 人生の意味の科学 King(2020) Annual Review of Psychology 主要400 被引用 477
- W0875 動機づけられた人間の科学を築く:人間の経験と行動調整に対する自己決定理論の実証的アプローチ Ryan(2021) Motivation Science 主要400 被引用 344
- W0782 自己決定理論で仕事の未来を理解し形づくる Gagné(2022) Nature Reviews Psychology 被引用 392
- W2252 日本の大学生における生きがいの対人的側面の理論化:混合研究法によるアプローチ Kono(2020) International Journal of Wellbeing 被引用 12
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- 論文ページ
- https://doi.org/10.1037/GPR0000162
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文献表記(APA第7版)
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- 同年同分野で
- 上位 1.0%
- 分野(OpenAlex)
- Motivation and Self-Concept in Sports
被引用数の取得日:Semantic Scholar 2026-10-01、OpenAlex 2026-10-02。Google Scholar より少なめに出るデータベースの値なので、順位の目安としてお使いください。
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