職務バーンアウト
Job burnout.
C. Maslach, W. Schaufeli, M. Leiter(2001)Annual Review of Psychology, 52(1), 397–422
バーンアウトを消耗感・シニシズム・非効力感の3次元で定義し、25年の研究と対極概念エンゲージメントの展望を整理した。
要旨根拠:抄録
バーンアウトは仕事上の慢性的な情緒的・対人的ストレッサーに対する長期的な反応であり、消耗感、シニシズム(=仕事への冷めた距離感)、非効力感(=自分は役に立てていないという感覚)の3次元で定義される。本総説は過去25年の研究を振り返り、この概念の複雑さを明らかにするとともに、個人のストレス体験を人と仕事の関係というより大きな組織的文脈の中に位置づけてきた流れを整理した。近年は研究が国際的に広がり、新しい概念モデルも生まれている。とくにバーンアウトの肯定的な対極であるワーク・エンゲージメント(=仕事への活力・熱意・没頭)への注目は、バーンアウト軽減のための介入に新たな視点をもたらすと論じる。バーンアウト研究は、社会的な焦点、確かな研究基盤、仕事領域との固有の結びつきにより、人々の健康とウェルビーイングに独自の貢献をするとまとめている。
関係メモ——この研究のその後
- 先行・基盤W0021 Maslach & Jackson(1981)のMBI
- 後続・発展W0018 Schaufeli(2002)がバーンアウトの対極としてワーク・エンゲージメントを定義し、W0153 Maslach & Leiter(2008)が早期予測因子を検討、W0058 Maslach & Leiter(2016)が精神医学向けに知見を更新した
- W0498 Alarcon(2011)が仕事の要求・資源とバーンアウトの関連を、W0375 Salvagioni(2017)が身体・心理・職業上の帰結を系統的に整理した
反証・修正は確信があるものだけ書いています。書かれていない=否定されていない、ではありません。
この論文が出てくる研究の系譜
研究のつながり
この一覧(世界 1,782本)の中での引用関係です。引用している=支持している、とは限りません。
先行研究(この論文が引用している) 8本
- W0133 主観的幸福感――30年の進歩 Diener(1999) Psychological Bulletin 主要400 被引用 3,418
- W0021 経験されたバーンアウトの測定 Maslach(1981) Journal of Organizational Behavior 被引用 13,906
- W0110 マスラック・バーンアウト尺度マニュアル Maslach(1996) Consulting Psychologists Press 被引用 3,722
- W0511 対人環境がバーンアウトと組織コミットメントに与える影響 Leiter(1988) Journal of Organizational Behavior 被引用 1,661
- W0713 バーンアウトの予防——新たな視点 Maslach(1998) Applied and Preventive Psychology 被引用 945
- W0808 バーンアウト概念の歴史的・概念的発展 Maslach(1993) 被引用 896
- W0929 発達過程としてのバーンアウト——モデルの検討 Leiter(1993) 被引用 630
- W0954 バーンアウト——退屈から個人的成長へ Torem(1982) Free Press 被引用 727
後続研究(この論文を引用している) 15本
- W0018 エンゲージメントとバーンアウトの測定:2サンプルによる確認的因子分析アプローチ Schaufeli(2002) Journal of Happiness Studies 主要400 被引用 9,873
- W0019 仕事の要求度、仕事の資源、およびそれらとバーンアウト・エンゲージメントとの関係:多サンプル研究 Schaufeli(2004) Journal of Organizational Behavior 主要400 被引用 9,671
- W0033 職務エンゲージメントの先行要因と結果 Saks(2006) Journal of Managerial Psychology 主要400 被引用 5,997
- W0084 ワーク・エンゲージメント:数量的レビューと課題遂行・文脈的業績との関係の検証 Christian(2011) Personnel Psychology 主要400 被引用 2,996
- W0125 仕事の要求度-資源理論――10年後 Bakker(2022) Annual Review of Organizational Psychology and Organizational Behavior 主要400 被引用 1,822
- W0027 短縮版質問紙によるワーク・エンゲージメントの測定 Schaufeli(2006) Educational and Psychological Measurement 被引用 7,848
- W0058 バーンアウト経験を理解する:最近の研究と精神医学への示唆 Maslach(2016) World Psychiatry 被引用 3,839
- W0115 バーンアウトとワーク・エンゲイジメント:JD-Rアプローチ Bakker(2014) Annual Review of Organizational Psychology and Organizational Behavior 被引用 2,397
- W0143 大学生におけるバーンアウトとエンゲージメント:国際比較研究 Schaufeli(2002) Journal of Cross-Cultural Psychology 被引用 2,840
- W0162 仕事の要求度-資源モデルを用いたバーンアウトとパフォーマンスの予測 Bakker(2004) Human Resource Management 被引用 2,694
- W0205 ワーク・エンゲイジメント:産業保健心理学における新たな概念 Bakker(2008) Work & Stress 被引用 2,398
- W0219 仕事の要求度と資源の変化はバーンアウト、ワーク・エンゲージメント、疾病欠勤をどう予測するか Schaufeli(2009) Journal of Organizational Behavior 被引用 2,178
ほか 3 件
読む・引用する
- 論文ページ
- https://doi.org/10.1146/annurev.psych.52.1.397
- 無料で読めるか
- × 有料(非OA)
- DOI
- 10.1146/annurev.psych.52.1.397
文献表記(APA第7版)
影響力の指標
- 著名度スコア
- 99.2 / 100 スコアとは
- 被引用数
- Semantic Scholar 13,595(うち影響引用 908)・ OpenAlex 12,850
- 年あたり被引用
- 522.9
- FWCI
- 11.2(同年・同分野の平均の何倍引用されたか)
- 同年同分野で
- 上位 1.4%
- 分野(OpenAlex)
- Healthcare professionals’ stress and burnout
- 主要400の選定
- 概念枠(A11 職場のウェルビーイング(エンゲージメント・職務満足・JD-R・バーンアウト)の上位3)
被引用数の取得日:Semantic Scholar 2026-10-01、OpenAlex 2026-10-02。Google Scholar より少なめに出るデータベースの値なので、順位の目安としてお使いください。
つながり ほかの保存版コレクションから、内容の近いもの
- 幸せに効くことバーンアウト(燃え尽き)燃え尽きの中心は『資源の枯渇』。回復不全が続くと人生の評価まで下がります
- 発達マップワークエンゲージメント(活力・熱意・没頭)との関係5つの発達段階で比べた表・ウェルビーイングと仕事のフレームワーク
- 発達マップ合わない人・起きる現象5つの発達段階で比べた表・制度と人の力学
- 幸せに効くこと仕事の持ち帰り/勤務時間外の仕事連絡時間外の「つながりっぱなし」が、回復の時間を奪う
- 思想マップ悩み相談:仕事に意味を感じない仕事・まず読むなら 実存主義/禅/ヒンドゥー(ギーター)
- 名言集やる気のある者は、去れタモリ
- 禅語百選喜心・老心・大心喜ぶ心、親が子を思うような心、山のように大きな心。道元が食事係(典座)に説いた、仕事に向かう三つの心。
- 調査・報告書Gallup グローバル職場環境調査(State of the Global Workplace)世界の働く人の仕事への熱意(エンゲージメント)と、ストレスや人生の評価を国別に比べる年次報告書。
内容の近さをAIで自動計算して選んでいます。保存版コレクションの一覧 →