内発的動機づけと外的インセンティブは共に業績を予測する:40年分のメタ分析
Intrinsic motivation and extrinsic incentives jointly predict performance: a 40-year meta-analysis.
Christopher P. Cerasoli, Jessica M. Nicklin, M. Ford(2014)Psychological bulletin, 140(4), 980–1008
内発的動機づけは業績の中〜強の予測因であり、特に仕事の質を、インセンティブは量をよく予測することを示した。
要旨根拠:抄録
外的インセンティブが内発的動機づけを損なうかという論争は40年以上続いてきた。本研究は内発的動機づけ、インセンティブ、業績の相互関係に注目し、業績の種類(質か量か)とインセンティブの業績への結びつき方を調整要因としてメタ分析した。学校・職場・身体活動の領域の183研究(N=212,468)を統合した結果、内発的動機づけは業績の中程度から強い予測因(ρ=.21〜.45)で、その重要性はインセンティブの有無にかかわらず保たれた。インセンティブが業績に直接結びつくと内発的動機づけの重要性は下がった。内発的動機づけは業績の質を、インセンティブは量をよりよく予測し、両者は必ずしも対立しないとされた。
関係メモ——この研究のその後
- 論争報酬が内発的動機を損なうか(W0937 Deci(1972)・W0040 Deci(1999)とW0582 Cameron(1994)の対立)に対し、内発的動機とインセンティブは競合ではなく業績の質と量を別々に予測すると示した
- 後続・発展W0756 Broeck(2021)が自己決定理論の動機づけ連続体と職場アウトカムを、W0380 Howard(2021)が学生の動機づけと成果をメタ分析した
反証・修正は確信があるものだけ書いています。書かれていない=否定されていない、ではありません。
研究のつながり
この一覧(世界 1,782本)の中での引用関係です。引用している=支持している、とは限りません。
先行研究(この論文が引用している) 13本
- W0003 目標追求の「何を」と「なぜ」――人間の欲求と行動の自己決定 Deci(2000) Psychological Inquiry 主要400 被引用 31,269
- W2347 職務満足と職務成績の関係:質的・量的レビュー Judge(2001) Psychological bulletin 主要400 被引用 5,099
- W0084 ワーク・エンゲージメント:数量的レビューと課題遂行・文脈的業績との関係の検証 Christian(2011) Personnel Psychology 主要400 被引用 2,996
- W0059 職務エンゲージメント:その先行要因と職務業績への効果 Rich(2010) Academy of Management Journal 被引用 3,944
- W0205 ワーク・エンゲイジメント:産業保健心理学における新たな概念 Bakker(2008) Work & Stress 被引用 2,398
- W0228 内発的動機づけは向社会的な炎を燃え立たせるか:粘り強さ・業績・生産性を予測する動機づけの相乗効果 Grant(2008) Journal of Applied Psychology 被引用 1,824
- W0281 有機化学の学習に対する指導者の自律性支援と学生の自律的動機づけの効果:自己決定理論の視点 Black(2000) Science Education 被引用 2,034
- W0297 自己決定理論における内発的目標と外発的目標の内容:学業動機づけの質の再検討 Vansteenkiste(2006) Educational Psychologist 被引用 1,879
- W0359 職場組織における自己決定 Deci(1989) Journal of Applied Psychology 被引用 2,244
- W0402 教育における外的報酬と内発的動機づけ:再々考 Deci(2001) Review of Educational Research 被引用 1,689
- W0582 強化・報酬・内発的動機づけ:メタ分析 Cameron(1994) Review of Educational Research 被引用 1,258
- W0855 小中学生の学業における内発的動機づけ Gottfried(1985) Journal of Educational Psychology 被引用 822
ほか 1 件
後続研究(この論文を引用している) 8本
- W0069 職場組織における自己決定理論:研究の現状 Deci(2017) Annual Review of Organizational Psychology and Organizational Behavior 主要400 被引用 2,873
- W0875 動機づけられた人間の科学を築く:人間の経験と行動調整に対する自己決定理論の実証的アプローチ Ryan(2021) Motivation Science 主要400 被引用 344
- W2356 ポジティビティは仕事の成績を高めるか:その理由、条件、そして未解明の点 Tenney(2016) Research in Organizational Behavior 主要400 被引用 137
- W0380 生徒の動機づけと関連する成果:自己決定理論からのメタ分析 Howard(2021) Perspectives on Psychological Science 被引用 935
- W0684 一つずつ積み上げる:自己決定理論の起源、発展、そして未来 Ryan(2019) Advances in Motivation Science 被引用 478
- W0756 内発的・外発的動機づけを超えて:仕事への動機づけに関する自己決定理論の多次元的概念化のメタ分析 Broeck(2021) Organizational Psychology Review 被引用 420
- W0782 自己決定理論で仕事の未来を理解し形づくる Gagné(2022) Nature Reviews Psychology 被引用 392
- W0820 変革型リーダーシップと職務遂行:ワーク・エンゲイジメントの媒介的役割 Lai(2020) SAGE Open 被引用 430
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文献表記(APA第7版)
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- Semantic Scholar 1,810(うち影響引用 115)・ OpenAlex 1,991
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- FWCI
- 97.0(同年・同分野の平均の何倍引用されたか)
- 同年同分野で
- 上位 0.1%未満
- 分野(OpenAlex)
- Motivation and Self-Concept in Sports
- 主要400の選定
- 著名度スコア上位(概念・年代枠内)
被引用数の取得日:Semantic Scholar 2026-10-01、OpenAlex 2026-10-02。Google Scholar より少なめに出るデータベースの値なので、順位の目安としてお使いください。
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